「とりあえず城前でラミアを叩き潰さなければ……」
「え? 何々? ちょっと、子犬の目が怖いんだけど」
「主殿主殿!! 私も戦って大丈夫なんですか!?」
「頼むよ、デーモンスレイヤー牛若丸」
「お任せください!! しっかりと首を狩って参ります!!」
嬉々として飛び出していく牛若丸を見て、流石のエリザベートも口をポカンと開けて見ていた。
「ねぇ、アレっていつもあんな感じだっけ?」
「楽しそうだよねぇ……本当に」
「首狩りに行くのに楽しそうなのってどうなのかしら!!」
「
「なによぉ!!
「まぁ、悪意が全くない点を見るに、あっちの方が恐ろしいというかなんというか……」
無邪気に首を狩り続ける牛若丸。デーモンを牛若丸に一撃で倒してもらい、次の戦いをドレイク船長とメイドオルタで殲滅していくオオガミ。
牛若丸が楽しそうに殲滅していくので、別にいいかと思うのだった。
「で、時々心臓を持ってくるけど、アレはどうするの?」
「倉庫で保管だよ、当然。とりあえず、そろそろAPも無くなるから休憩で。三姉妹の元へ遊びに行くぞぅ!」
「行かせないわよ。ちゃんと周回しましょうよ」
「……ま、まだ時期じゃない……!! 時期じゃないんだ……!!」
「そんなぁ……まーわーりーまーしょーうーよー!!」
オオガミの服を引っ張り、周回させようとしているエリザベート。
当然、その間にも牛若丸がデーモンの首を狩り、心臓をえぐり取りに行く。まぁ、ここまで全て一緒にぶった切っているので、そもそも倉庫に入らなかったりしている。
「それにほら、宝玉も必要なんでしょ!?」
「必要だけども、そこまで急ぎでもないし……」
「エウリュアレがまた何か言ってくるわよ!!」
「そ、それを言われると困るんだけど……」
「じゃ、じゃあいけるわよね!!」
「行かないですってば。明日から本気出すよ」
「本気出さない奴!! それ、本気出さない奴!!」
オオガミの言葉にエリザベートが本気で突っ込むが、実際、報酬が銀リンゴで推奨レベルが60という事は、この上があるのは間違いないのだった。
「ほら、そんなことやってないで、一回休憩して、明日からやろうよ」
「うぅ……そんなこと言われてもぉ……私が成長できないじゃない!!」
「いや、頑張るから。種火は回すから」
「再臨素材、取ってないじゃない」
「それを言われると……」
流石にそれを言われるとどうしようもないのだが、今からどうする事も出来ないので、やはり明日に回すのだった。
「という事で、一時解散! お疲れ様!」
「あっ! ちょっと!! 酷いわよ!!」
考えて見たら、確かに報酬と推奨レベル的に増えるのが想像できるはずなのに、どうしてリンゴを食べてしまったんだ私は……