「行くわよ! バラキー! メドゥーサ!」
「吾、どこに行くんだ……?」
「宝物庫周回がそろそろ始まるので出来れば早く終わらせてください」
ナーサリーに引きずられていく茨木とメドゥーサ。いい加減クラスが違うキャラの名前を安定させたいところだが、しばらくは固定されないままだろう。
「で、本当にどこに連れて行かれるんですか?」
「分からないわ!!」
「……吾、休憩室に行きたいのだが。今日の『すいーつ』をまだ食べてないのだが」
「今日はアップルパイよ! でも行かせないわ!!」
「こやつ、鬼じゃ!!」
「鬼が鬼と突っ込むのはどうかと思います」
抵抗しているようで、実際はなされるままにしている二人。
どこに向かうのかは分からないが、とにかくナーサリーが楽しそうなのでそのまま連れて行かれる。
「しかし、行先未定というのは困りものです。とりあえず、ノッブ工房に行きましょう。あそこなら何かあるはずです」
「ノッブの工房……良いわね! 行ってみましょう!!」
「……なぁ。汝はなぜ吾の着物を下に引いておるのだ。吾の着物が汚れるだろうが」
「このままだと私の服が汚れてしまいますし」
「吾のならいいと!? 酷いのだが!?」
ナーサリーの目的地を定め、さりげなく茨木の着物の一部を自分の下に敷いて汚れを抑えようとするメドゥーサ。
当然茨木が怒るが、平然とやり過ごす。若干メドゥーサが楽しそうに見えたのは気のせいだろうと思いたい茨木だった。
「ところで、ノッブの工房って、どっちかしら?」
「えっと、確か向こうです」
「うむ。あそこはたまにBBもいるからな。二人して何をしているのか気になるが、それはそれ。菓子をくれるから吾は見なかったことにするわけだ」
「お菓子を? じゃあ、行かなくちゃよね! お茶会に誘いましょ!」
「……私には宝物庫周回についていく必要があるんですが……上姉様もいますし」
「知らぬ。吾を巻き込んだのだから、逃げられると思うなよ?」
「マスターの命令があまり聞かないとは……中々凄いところですよ。ここは。バビロニアもそんな感じだったような気がしますけど」
ぼんやりと覚えているようで、覚えていない過去。
マーリンを八つ裂きにしたい理由もそこにある様な気がするのだが、気のせいだろう。と思いなおす。
「あ、そこを右だ。その階段を下りて行った先に――――ちょ、階段を下りる時も引きずるとか、怪我をしたらどうする!?」
「このくらい、何とかなりますよ。危ないですけど」
「あはははは!!」
茨木の叫びを聞き入れない二人。そのまま工房までたどり着き、
「ノッブ!! お茶会をしましょ!!」
ナーサリーは楽しそうに、そう言うのだった。
最近というか、最初からというか。マスターの優先順位が低いんですがそれは……
まぁ、カルデア内で抗争が起こるくらいだし、仕方ないよね!