「アサシン・パライソ。真名解放されておりますが、なぜかお館様に名乗るのを禁止されているでござる」
「おぉ!! 忍者!! 忍者じゃ! まさかの忍者じゃよエウリュアレ!!」
「貴方の時代のじゃない……というか、お館様って何よ」
「姉様。おそらくマスターの事かと」
「なるほどね……お館様ねぇ……」
「……一応、儂のお館様の部類なんじゃが」
「昔の話よね」
途中からパライソを忘れているように思えるが、一応彼女たちの視界の先にはいる。
むしろ、目の前でこんなやり取りをされているので、忍者本人としては色々と言いたいことはあるだろう。
「それにしても、アサシン枠も徐々に増えつつあるわね……」
「そうじゃのぅ……スカサハから始まって、ニトクリス、そして今回のパライソじゃな。およそ二か月と行った所か」
「なんと。私以外にもアサシンがおられるのですか。それならば、挨拶せねばなりませんな」
「う、む……あやつらは暗殺者とは言えんのだが……うむ、まぁ、そうじゃな。たぶん、スカサハはシミュレーションルームで、ニトクリスは部屋におるじゃろ。後、あの二人は何の呪いか、この寒い中でも水着でしか入れぬから、あまり突っ込まんで――――」
「――――ノッブ。あんまり変わらない服装だから、あれ」
「……アレと言うでないわ、エウリュアレ。まぁ、何じゃ。お主よりは布面積は多いじゃろうが、あまり気にせんでおけ」
「は、はぁ……? よく分かりませぬが、行ってまいります」
「うむ。頑張るんじゃぞ、パライソよ」
「あの二人だしね。頑張ってね」
二人にそう言われ、不思議に思いつつもパライソは部屋を出て行く。
「……忍者って、こう、天井裏にシュパッて行くものじゃないの?」
「いや、絶対そうだとは言えんがな? まぁ、千差万別という事じゃよ。あと、カルデアの天井って、開かんしな」
「……やったの?」
「もちろんじゃ。ダメじゃったけどね。そりゃもう、びっしりとエルキドゥの鎖があったわ」
「なにそのホラー。そんなことになってるの?」
「もはや、天井の構成材質がエルキドゥの鎖なんじゃないかと見間違えるレベルじゃったわ」
「姉様。それってつまり、監視されてるって事ですよね?」
「メドゥーサ。気付いてはいけないこともあるのよ……」
メドゥーサの言葉に、しみじみと答えるエウリュアレ。なお、ノッブは天井で見たことを思い出したのか、どこか遠い目をするのだった。
「まぁ、あの子が無事に帰って来れるように祈りましょうか」
「うむ……まぁ、そうするかの」
金アサ来たんじゃーー!! 単体アーツ宝具という、我が耐久パにとっては主力になる予感しかしない……!! 急いで育てないとですよこれは……!!