エリちゃんめ、ついに生身を捨てたか(それ以上に、あの建物に突っ込む方が先なのでは?)
「カオス!! もうカオスだよアレ!!」
「チェイテ・ピラミッド・姫路……まさかあのドラゴン、東洋までぶっこんで来るとは思いませんでしたよ……どう見ても盛り過ぎてやがりますよねコレ」
「玉藻。殺気が隠せて無いよ。いや、思うんだけども。ついにメカになるっていう、もう人間どころか生物をやめるという暴挙に出たよねぇ……」
ついに人間をやめ、ドラゴンではなくメカドラゴンになってしまったエリちゃん。エリちゃんが変化したんじゃないでしょうが。嘘を言うのは止めなさい。という突っ込みはスルーという事で。
そんな事を、チェイテ城に侵入した後に呟きながら進んでいくオオガミ達。
「それにしても……姫路城……姫路城ですかぁ……
「えっと、何かあったの?」
「色々とありまして……まぁ、そのうち分かると思いますよ。彼女、引きこもりですから人と触れ合う機会少ないでしょうから、簡単に喋ってくれるんじゃないですかね?」
「バッサリ言うねぇ……それだけ恨みを持ってると取るべきか、なんというか」
「まぁ、うちのカルデアはアクティブすぎますから、来ない気がしますけどね。私としてはそちらの方がいいので、来なくてもいいんですが」
「えぇ~……あの折り紙攻撃はロマンがあるんだけどなぁ……玉藻も出来たりしない?」
「あそこまでの精度は面倒なので嫌です。あんな複雑なのを使うより、直接蹴り飛ばした方が早いじゃないですか」
「何という脳筋思考……マーリンかな?」
「あんな胡散臭い夢魔と一緒にしないでください。
「めっちゃ意味も無い詠唱してるだけの事はある……アレって絶対無詠唱でもいいよね」
「マスター? それこそロマンというものじゃありません?」
「うん、まぁ、分かるんだけど」
チェイテ城の階段が全部潰されている事を確認し、仕方なく逆さピラミッドを登る事を決意。明らかに人間を通すつもりが無いのだが、はたして騎士たちはどうやって降りるというのか……
「……これ、登るの?」
「別に、クリアできるミッションをいくつか終わらせてからでいいんじゃないんですか?」
「……うん、そうだね。ミッションを出来るだけ終わらしてから登ろう……APも少ないし……」
「えぇ、そうした方が良いですよ。明日もありますし」
窓まで来て、引き返すオオガミ達。とりあえず、まだ残っているであろうパンプキンナイト達を倒しに行く。
「今更ですが、私がいる必要、あります? 攻撃力ブーストですし、必要ありませんよね?」
「それはそれ。一応、最悪の可能性も考えて、備えておくべきだよ」
「そんな推奨レベルの高い所に行くとは思わないんですけどねぇ……」
玉藻はそう言いながら、目の前に出てきた騎士達を見て仕方なく戦闘態勢に入るのだった。
エリちゃんの祭りなのにエリちゃんを一切出さない今日の話である。
未だチェイテ城で足止めを喰らっている私……果たして明日にはどこまで進めるんでしょうか……
正直攻撃力ブーストだから玉藻いらないな!!(ぉぃ