「むぐぅ……吾のマカロンは無くなってしまったからな……グミとやらはいただくぞ……」
「食べてるだけじゃなくて戦ってよ? まぁ、グミはもう交換しなくていいからいいけども」
「うむ、菓子の為だ。吾も尽力するとしよう」
「うん、お願いね」
茨木はもぐもぐとグミを食べながらそんな反応を返す。
場所は姫路城の屋根の上で、大きく輝く満月とメカエリちゃんを見ながらそんな話をする。
「それで、吾は何をすればいい?」
「いや、特に何かする事は無いんだけどね」
「……吾の必要性……」
「……有事の際の最終兵器?」
「まぁ、頭領だからやることが無くても仕方ないか。出来れば吾も暴れたいのだがな」
じぃっとオオガミの事を見つめる茨木。しかし、そんな視線を送られてもオオガミには何もできないわけで――――
「……ラムネも食べる?」
「うむ、貰う」
思わず新たなお菓子を差し出してしまった。
正直まだ交換は終わっていないが、あくまでもピースが交換されていないだけだった。
なので、ある程度は許される範囲――――だろう。
「しかし、吾が人間とのんびりと話す日が来るとはな……」
「今更な事言うね。今まであんなに遊んだりお菓子を一緒に食べたりしたのに」
「べ、別に今更だって良いであろう!! ふと思っただけだからな!!」
「まぁ、バラキーがそれでいいならいいんだけどね」
「うむ! というか、マスターもマスターだ。吾のマスターだというのに、どうもこう、強そうではない。もう少し筋肉をつけぬか」
「えぇっ、そんないきなり……」
「というか、どうしてそんな弱そうな躰でエウリュアレ達の攻撃を受けて無事なのか……」
「礼装で誤魔化してるだけなんだけど……まぁ、その後医務室に直行することになるんだけどね」
「なぜ毎度そんなことを……やはり少しは筋肉を付けた方が良い。でないと後で苦労する様な気がするのだが……」
「まぁ、その時はその時で。というか、そんなに言うなら訓練について来てくれてもいいんだよ?」
「……まぁ、考えて置くとしよう」
オオガミの言葉に、保留で返す茨木。なお、言ってはみたものの、ついて来てもらって、なにか手伝ってもらえるような事があるかと言われれば、悩むところである。
「じゃ、そろそろおやつタイムは終了ですかね」
「むぅ、仕方あるまい。しかし、たいして何もせずに食う菓子は微妙だな。やはり暴れたいところよな……」
「まぁ、そうだね。そのうち暴れられるところが来ると思うんだけど、それまでは何も無しかなぁ……」
「ぐぬぅ。悔しいものだ」
残念そうな声を出し、オオガミについて行く茨木。再び周回へと向かうのだった。
バラキーはまだ出番無いのよ……というか、そんなヤバいのはまだ出てないのよ……
しかし、ピースが終われば後はクッキーですから、後少しと言った所ですね。これは早めに終われそうだ!!(残り三日