「吾、飽きた」
「うぅむ、後少し。後少し耐えて、バラキー」
オオガミに肩車をさせながら、オオガミの頭の上に顎を乗せ、だら~ん。と脱力しているバラキー。
残り一種類のモニュメントを取れば、今回のイベントも終わりである。なので、後数回回れば、帰れるのである。
「吾、もう帰りたいのだが……」
「帰ったって、別に何かするわけでもないでしょうに」
「吾だってやることくらいある。バカにするでないわ」
「……えっ、何してるの?」
「この前、コテンパンにやられてしまったからな……練習してまた再戦だ」
「……マジですか。まさかバラキーがそこまでするとは思ってなかったよ」
「吾は負けたままは好かぬ。あ、いや、頼光は負けるとかそういう次元じゃなく、あれは勝てないそれだから無理だからな」
「おぉぅ。言おうと思ってたことを先手打って潰してきたねバラキー」
即座に次の言葉を予測したバラキーは、オオガミに何も言わせずに言葉を返す。
オオガミはその反応に苦笑いになるものの、バラキーの気持ちは分からなくもないので、それ以上は何も言わない。
「それで、何しようか」
「うぅむ……ちとエルキドゥ達と離れて、ここら辺で暴れてみたいのだが」
「そっか……って、暴れてきたんじゃないの?」
「いや、正直一人では楽しくなくてな……誰かが近くにいれば変わるかと思って」
「なるほど。正直全くわからないけど、とりあえず一人がつまらなかったんだろうなってことだけは分かった」
「まぁ、汝はそれだけ分かれば十分よ。とにかく、どこか暴れられるところはないか……」
意外と寂しがり屋なのかもしれないと思うオオガミ。
しかし、言ったら髪の毛を引っこ抜かれる未来を幻視したため、黙ることにして、バラキーが暴れられそうな場所を探す。
「あ。あそこにメカエリチャンが一人だけポツンといるね」
「……いや、後ろにまだ何体かいるな……どうするか」
「一体だけ釣って、一体ずつ倒していくのが正攻法な気がするんだけど……バラキーは納得しなさそうだよね」
「ふむ。まぁ、それもありか……して、どうやって?」
「……聞かれると困るんだけどね。正直、エルキドゥ達を呼んで、戦ってもらってる最中に何体か捕まえて倒していくのが良いと思う」
「むぅ……仕切り直しは使えぬか?」
「あぁ……そうだね。仕切り直しなら一体だけ倒して逃げるってのもありか。でも、俺がいても大丈夫?」
「ふん。汝一人くらい、守りきれるに決まっておろうが」
「なるほど。じゃあ、行ってみる?」
「くふふ。任せるが良い!!」
そう言うと、バラキーは楽しそうに突撃していくのだった。
書いてて、バラキーは寂しがり屋か……? と思いつつ、書いていた私……
しかし、最近ずっとバラキーだな……