「
「まぁ、そんな日もあるじゃろ」
「吾は頼光が吾を探すのをやめないうちは、こきで練習するしかないからな」
引きこもっている刑部姫の部屋に強引に入っていったノッブ達は、昨日からずっとゲームをやり続けていた。
ちなみに侵入方法としては、
『アマゾネスドットコムだ』
と、某探偵漫画に出ていた蝶ネクタイ変声器を見て参考を得てノッブとBBが作った帽子型変声器で、エルバサの声に変声して扉に向かって言うと、
『はいは~い』
と気軽に帰ってきた声。
そして、何も知らない刑部姫によって扉が開かれると同時に、ノッブが片足を部屋の中に突っ込み扉を閉められないようにして、茨木が飛び込み侵入。
困惑する刑部姫に、ノッブはこう言った。
『遊びに来たぞ』
『遊びに来たって感じじゃないよね!?』
すかさず突っ込んだ刑部姫は、もはや諦めの顔だった。
「しかし、同じものばかりだと流石に疲れてくるな……何か他にはないのか?」
「色々あるけど……どういうのが良いとかある?」
「そうじゃなぁ……」
「吾はこう、血が大量に出るのが良いな! ついでに無双ゲーとかいう、大量に人を殺せるのが良い!!」
「う~ん……あ。じゃあ……これとかどうかな?」
そう言って取り出すのは、やたら黒いパッケージ。
「なんじゃそれは」
「これはねぇ……ブ○ッドボーンっていう(装備とレベルが圧倒的に上なら)無双ゲーだよ。バラキーちゃんの要望通り、血も大量に出るしね」
「なんだと!? なら、吾はそれをやる!!」
「……あ~、これ、展開が読めたんじゃが……」
「ふふふ。本当はノッブにもやって欲しいけど、まぁ今回は諦めましょうか」
不穏な笑みを浮かべる刑部姫が考えていることを察したノッブは、茨木の未来に黙祷した。
当の本人はそんなことに一切気付かず、無邪気に楽しみにしているのだが。
「中々酷なことをするのぅ、おっきーよ」
「あぁ、ノッブにはこっちがあるからね。まぁ、バラキーが終わったらだけど」
「……え、儂もやるの?」
「当然、
「……それで、儂に何をやらせようと……?」
「ダー○ソウル3」
「儂それ知ってる。死にゲーじゃんワロタ」
「まだ機体はあるし、小型テレビもあるから今すぐにでもやれはするよ」
「なんでお主の部屋はそんなにあるんじゃよ……」
「それはノッブ達のせいだったりするんだけどねぇ……」
一人で十分だった部屋は、徐々にノッブに侵食されて来ていたりするのだが、当の本人はそれに気づいていないようなので、文句を言ってもおそらく無駄なのだろう。
「とりあえず、二人ともやろうか!!」
「うむ!!」
「えぇ~……儂、やりたくない~……」
ノッブの拒否は無視され、三人は楽しく、新たな戦いの旅に出るのだった。
出てきたゲームのうち、前者は2週くらい終わって、後者は現在攻略中だったりします。
しかし、刑部姫のおかげでゲームネタが使えるようになった嬉しさ……そして、ノッブの入り方よ。どうにかできなかったんですか……