「来た! 来た!! ようやくこのイベントが来た!!」
「テンション高いのぅ……どうしたんじゃ、マスターは」
「さぁ……復刻を見てああなったけど……何かあったかしら」
休憩室で暴れるオオガミを見て、ノッブとエウリュアレは首をかしげて見ていると、それに対してエリザベートが答える。
「子イヌが本気で人理修復に乗り出したの、このイベントが原因よ?」
「「……えっ?」」
「
「……それ、本当?」
「えぇ。というより、最初はやる気なんて微塵も無かったわよ?」
驚愕の事実。エウリュアレ達は今のオオガミとの違いに困惑するが、色々あったのだろう。と思いなおす。
「それにしても、どうして突然復活したのかしら……?」
「それが明後日復刻するイベントなんだけど。帰って来た瞬間に入れ違うように終わるという完璧具合よ!」
「あ、アホなんか? 儂らのマスター……」
何をしているんだ。と呆れるのも無理はないだろう。実際、彼も帰って来た瞬間に終わっていて、秒速で部屋に引きこもったのだから。
その時の事を思い出してか、エリザベートは遠い目をする。
「思えば、そのすぐあとくらいよね……急にやる気を出し始めて、ヘラクレスとエルキドゥが来て、怒涛の勢いで定礎復元し続けてあっという間に6章まで行って、えぇ、あそこで完全に止まったのよねぇ……名前は確か、煙酔のハサン。いや、その前のスフィンクスでも止まったんだけど」
「あぁ、そういえば、そこら辺から私もいたわね。参戦したのはそこを抜けた先のガウェインだったけど」
昔語りを始めるエリザベートと、途中で混ざるエウリュアレ。
ちなみに、一日一章で5章まで進み、5章自体は一週間近くかかっていたりするのだが。
「というか、前にも同じ話をした気がするんだけど」
「まぁ、正直儂もそれは思った」
「そうよね。オオガミが6章のスフィンクスまで種火を知らなかったのも言ったしね」
「……やはり、儂らのマスター……アホなんじゃろうか……」
神妙な顔で悩むノッブ。悲しいことに、実際アホなのだった。
もちろん、それを知っているエウリュアレとエリザベートは、苦笑いで答える。
「そもそも、ノッブが来たときは人理修復は終わってたものね。知らないのも無理はないわよね」
「思えば、資源も豊富になったわよねぇ……」
「えぇ。レベル上げも死にそうになって、素材が足りなくてぶっ倒れて。それでも何とか人理修復して。っていうか、人理修復した時なんか、最終再臨しているのは何人いたかしら。たぶん片手で数えられるわよね?」
「……大変じゃったんじゃろうなぁ……」
そう考えると、今のカルデアはある意味平和なのかもしれない。
喜びで暴れているオオガミを見つつそう思った三人は、
「まぁ、せっかくですもの。手伝ってあげましょうか」
「そうじゃのう。頑張るとするか!」
「復刻でも、ライブが出来るはずよね!!」
そう思い、オオガミに話に行くのだった。
いや、案外本当なんですよ。ニコニコ静画でジャンタを見て、気になって気になってピークになっていざ久しぶりのログインをしたらイベント終了。泣くかと思いました。