今日のカルデア   作:大神 龍

232 / 1263
ナーサリー、ソリの上で暴れないでね?(じゃあ、海に着くまでイスになってね。マスター)

「わぁ!! 高いわ! マスター!!」

「ふふん。このソリは特別製なので。ね、トナカイさん」

「謎動力ということに目を瞑りさえすれば、凄いんだけどねぇ……」

 

 不可思議謎動力のソリ。しかし、彼女たちが楽しそうなので良しとする。

 今回はナーサリーも同乗しているので、いつもより会話も多い。

 

「それにしても、海かぁ……色々あると思うんだけど、どこに行くの?」

「うぐっ……その、そこまでは決めてないと言いますか……」

「行き先未定ってことね?」

「はうっ…不出来なサンタですみません……」

「別に良いわ! きっと悩んで出してくれた場所はキレイだもの!!」

「おぉ、流石ナーサリー。小さい組のリーダーなだけあるね」

「えっへん。これでもカルデアではお姉さんなんだから!」

「そうなんですか?」

「来てくれた日付の話だけどね。召喚された順と考えればお姉さんで合ってはいるよ」

「なるほど……私の名前にひたすらスパムを付けたこの人が……」

「何か含みがある気がするのだけど、気のせいかしら?」

「含みなんかないです。ただ、名前にスパムって付けるのはどうかなぁって思っただけです」

「やっぱりあったじゃない!! もぅ。怒るわよ!?」

「はいはい。ソリの上で暴れないでね」

 

 両手を振り回して抗議するナーサリーを膝の上に乗せて落ち着かせるオオガミ。

 しかし、次の瞬間。ナーサリーはサンタジャンヌに向けて謎のドヤ顔をかます。

 サンタジャンヌは頬を膨らませる!

 

「トナカイさん! ズルいです! 後で私にもして欲しいです!」

「突然何を言い出すんですかサンタさん。何故にそんな怒ってるんですか」

「そうよ。マスターの膝の上は私のもの。サンタさんにはあげないわ!」

「むむむっ!!」

「睨んだってダメなんだからね!」

「……ぐすん」

「……う、海に行くまではダメなんだからね!」

「あっ。妥協した」

「マスターはうるさいわ!」

「ごふぅっ!」

 

 ナーサリーが座った状態で繰り出した肘鉄は、見事なまでにオオガミの脇腹を穿ち、致命的ダメージをオオガミに与える。

 なお、二人は気づいていない模様。

 

「海に着いたら貸してくれるんですね?」

「え、えぇ。良いわ! 私が満足できたらね!!」

「よぅし、頑張りますよぅ!! 絶対満足させてみますからね!!」

「……あの、俺の意思は……?」

「マスターはイスだから喋っちゃダメよ」

「トナカイさんはそのままでいてください」

「……言動すら許されないのか」

 

 だんだんと、否。前々から、既にオオガミの扱いは酷くなる一方のようだった。

 言動が許されないオオガミは、静かに二人の会話を聞くことに徹するのだった。




 最終的にオオガミ君を酷い目に合わせたいのか。自問自答している私です。

 うん。ジャンタがプロフィールと離れていってるなぁ!!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。