今日のカルデア   作:大神 龍

239 / 1263
パーティーゲームでスゴロクしようぜ!!(わ、儂、ピンチなんじゃけど……)

「後少し……後少し……!!」

「う~む。儂、さりげなく最下位なんじゃが」

「サンタ強い……」

「うぅぅ! 容赦無さすぎるのだわ!!」

 

 本日はパーティーゲーム。その中のスゴロクをやっているのだが、現在一位はサンタジャンヌ。最下位はノッブで、中間で接戦を繰り広げているのがオオガミとナーサリー。なお、同率の模様。

 

「まぁ、儂の最下位もここまでじゃ。この一振りで、最下位脱出じゃな!」

「な、なにぃ!!」

「そんな、サイコロ三つ!?」

「そんな……これじゃあ、私が最下位になっちゃうわ!!」

 

 悪役顔でアイテムを使いサイコロを三つにするノッブ。

 この状況に三人が絶望の表情を浮かべる。

 

「ふはは!! 儂が最下位とか、あり得ないよね! こういうのはマスターの役目じゃし!!」

「ひっどい理論だよ全く!! そういうノッブは全部2とかいう微妙な結果で終わるといいよ!」

「わ、儂がそんなことになるわけ無いじゃろ!?」

「フラグね?」

「フラグなんですか?」

「や、やめろぉ! それで本当になったらどうする気じゃあ!!」

 

 まさかとは思いつつも嫌な予感が止まらないノッブ。

 三人とも、そんなノッブの心境を分かっているかのように攻撃してくる。

 

「ふふふ。ノッブは出せるのかしら?」

「ノッブさんはきっとやると信じてます!」

「ノッブだしね!!」

「最後二人! どういう意味じゃあ!!」

「まぁまぁまぁ。怒らないでレッツゴー!」

「後でマスターは仕置きじゃ。が覚悟しておれ」

「僕だけなんだね。当然だと思うけども!」

 

 オオガミの仕置きが確定し、ようやくノッブが振っていく。

 

「はーずーれ! はーずーれ!」

「い~ち! い~ち!」

「ぜ~ろ! ぜ~ろ!」

「サイコロにゼロは無いわ! というか、いい加減に振らせて欲しいんじゃが!!」

「振ってどうぞ?」

「私たちは止めないわ」

「恐れずに! やってみましょう!!」

「えぇい集中を掻き乱しおってからに……!!」

 

 そう言いつつ、ノッブはボタンを押し――――

 

「――――…………1、1、1……じゃと……?」

 

 もはや一周回って凄い数値。

 ノッブはフリーズし、後ろの三人も少し沈黙した後、

 

「や、やったわ! これでノッブは脅威じゃないわね!!」

「後は私がこのままゴールに!」

「ノッブ、お疲れ様!!」

「あ、あ、あぁぁぁぁぁあああああああ!!! フラグ回収力えげつなさすぎじゃろぉぉぉ!!! ぐだぐだ粒子とか、そんなのが原因か!?」

 

 悲鳴を上げるも、すでに時遅し。結果は出た後で、覆しようがない。

 その後サンタジャンヌを筆頭に軽快に進んでいき、三位との差は6マスを優に超える。

 

「あ~……儂、終わったわぁ……こっからの逆転とか、包囲されてる状態で燃え盛る本能寺からの脱出レベルじゃよ……」

「なぜそんなピンポイントで本能寺燃えてるんですか」

「儂のピンチを伝えるには最適じゃし」

「そのためだけに燃やされる本能寺……」

 

 なお、その戦いは当然の如くノッブは最下位で終わった。

 しかし、ノッブがそれで終わるとは、誰一人思ってはいない。彼女の復讐は、今始まったのだった。




 現実でやったらりある大乱闘必至の煽り……当然、後で大神君が酷い目に遭います。(確信

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。