「あ~……どうするかのぅ……」
「ノッブさんノッブさん。今日は何をして遊ぶんですか?」
「なんか、なつかれてるわねぇ……ノッブ」
「叔母上、面倒見良いよね」
サンタジャンヌを背中に張り付け、何をしようか考えているノッブ。
それを離れて見ているのは、エウリュアレと茶々。
「そうじゃなぁ……うむ。やはりおっきーの部屋を襲撃するのが一番か」
「ノッブさん、そう言うところありますよね。ダメだと思います」
「なんでじゃ。儂、別に悪くないじゃろ」
「そもそも人の部屋に襲撃を仕掛けるのがどうかと思うんですけど。こう、常識的な意味で」
「常識に囚われてたまるか! 儂は止まらぬ!!」
「だからダメですってば!!」
問答無用で突き進もうとするノッブを必死で食い止めるサンタジャンヌ。
エウリュアレと茶々はそれを見ながら、
「すごいわ……よくノッブを止めようと思うわね」
「あれくらいで伯母上が止まるとは思えないんだけど……頑張れ~! もっとやれ~!」
「あれ、茶々がさりげなく儂の敵になっとるんじゃけど!?」
「元から伯母上の味方じゃなかったと思うんだけど。茶々、マスターの味方だし」
「うむ、姪に裏切られたけど、それくらいでめげないのが儂じゃ。戦国時代的に、部屋に襲撃しに行くのは奇襲としては完璧じゃな!! 本能寺っぽい!!」
「え、じゃあ伯母上の就寝中に部屋を焼けばいいの? 茶々の得意分野じゃん!!」
「正直もう焼死はいらぬわ!! 普通に斬った斬られた撃った撃たれたが良いんじゃけど!!」
「えぇ~? 茶々、熱いのも痛いのも嫌なんだけど~」
「そう言う事じゃないじゃろ……いや、儂も痛いのとかはあんま好きじゃないんじゃけど。ってか、なんで儂、燃やされそうになっとるんじゃよ……」
ふと我に返り、なんでこんな話になってるのかと思いなおすノッブ。
急に抵抗がなくなり尻餅をつくサンタジャンヌは、考え込むノッブの前に行くと、
「とにかく、刑部姫さんの所に襲撃しに行くのはダメです。却下です。他の事を探しましょう」
「そんなこと言われても……うぅむ、エウリュアレは何か思いつかぬか?」
「突然私に振らないでよ……思いつくわけないでしょ」
「そうじゃよねぇ……」
「……まぁ、遊ばないでここでお茶しながら話してるのはそれはそれでアリなんじゃない?」
「うぅむ……サンタ的にはアリなのかのぅ……」
「う~ん……大丈夫だと思います!!」
「適当じゃのぅ……まぁ、良いんだけども。それで、今日の菓子はなんじゃ?」
「パンプティング。どうかしら?」
「ふむ……うむ。儂は参加するぞ」
「私も参加しますよ! 楽しみです!!」
むふー。と鼻を鳴らし、エウリュアレの隣の席を取るサンタジャンヌと、茶々の隣に座るノッブ。
「じゃあ、何から話そうかしら――――」
今日もカルデアは平和です。そして、久しぶりの茶々の登場である。
しかし、そろそろ遊びのネタも尽きてくるという……早く帰って来るんだマスター……!!