「なんというか、疲れた」
「まぁ、ここ最近暴れすぎてたものね。主にガチャ関連で」
「うぅ……エウリュアレ……慰めてぇ……」
「嫌よ。そもそも、自業自得じゃない。運が悪かったのもあるんでしょうけど」
「ごふぅ……エウリュアレが優しくない……!!」
机に突っ伏し、動かなくなるオオガミ。
対面に座っていたエウリュアレは、そんなオオガミを見てため息を吐く。
「はぁ……何時から私ってこんな甘くなったのかしら。全く、貴方にも困ったものだわ。それで? 頭でも撫でてあげればいいのかしら」
「むむむ……十分ありがたいです……」
やれやれ。と言いたげな苦笑いを浮かべつつ、エウリュアレはオオガミの頭を優しくなでる。
「ふふふ。なんというか、久しぶりにこんなことした気がするわ」
「ん~……エリちゃんよりも優しい感じ。エリちゃんの場合は髪を弄り始めるからなぁ……」
「……この状況で良くエリザの名前を出せるわね。普通なら殺されていても文句が言えないと思うのだけど」
「……い、いや、エウエウはそんな事しないって信じてるから……」
「そう……まぁ、良いわ。許してあげる。次は髪を抜いてやるから」
「毛髪の危機……!!」
気付いたら毛が一本も無くなっているなど、精神的に来るものがある。具体的には、同情の目と爆笑されるのが恐ろしい。
「それで、まだ誰か引くつもりなんでしょう? アビゲイルを諦めた直後だったものね」
「うん……エレシュキガル」
「……イシュタルが動き出しそうね。というか、配布じゃなくてガチャっていうのが大変ね……」
無言の肯定をするオオガミ。エウリュアレは少し先の事を思い、絶対暴れ出しそうだな。と考えて、ここで眠らせておくのも一つの手段よね。と、物騒な事を考える。
なお、この発想に至った原因はおおよそノッブの存在が大きいだろう。この戦闘的な発想は明らかにノッブの思想に引きずられている。
「……なんだか、眠くなってきたわ。ちょっとソファーで横になって来るわね」
「ん~……そうだね。じゃあ、俺が逆に頭を撫でようじゃないか」
「……まぁ、良いわ。マスターの膝枕は別に嫌いじゃないし」
「了解。なんだかんだ言って、エウリュアレに嫌われてないみたいだし、よかったよかった」
「そうね。嫌ってはいないけど、構われ過ぎるのも嫌よ? ほどほどが良いわ」
「うぅむ、加減が分からん……」
どれくらいなら構い過ぎじゃないのだろうか。などと考えつつ、オオガミ達はソファーに移動するのだった。
正直オオガミとエウリュアレがいるだけで一話作れるのは未だにこの作品の謎……いや、ノッブでも作れるんですけど。
やっぱりエウリュアレはこの作品のヒロイン感あふれてますよね!(ヒロインとは言ってない
うん。まぁ、ここ最近では珍しい方の、何したいんだが全く分からない系の話ですね。はい。