「あ~……もうやめて良い? 人理修復やめて良い? だってほら、メルト来なかったし」
「先輩待ってください。そんな今にも死にそうな顔しないでくださいまだチャンスはありますよきっと!!」
「そうよそうよ! 私はマスターが冒険に連れていってくれるって言ってたから来たのに、まだ1回も冒険してないのよ!?」
今にも消えそうな状態のオオガミに、本気で慰めにかかるマシュとアビゲイル。
メルトリリスが出なかったことがそれほどまでに心に響いたのだ。死のうか悩むくらいには。
「あ~……だってさぁ……無理じゃん。来てくれないじゃん……絶対嫌われてるよねこれ……なんか、準備してたのがアホらしくなってきた」
「そ、それは……いえ、無駄ではないかと!! まだ使い道はありますし!!」
「それはそれだよ。結局メルトが出なかったなら実質意味ないし」
「でも、他にもいろんな人が来てくれたわ。機械のお姉さんと、竜殺しのお兄さん、あと、その、上半身裸のお兄さんとか……」
「うん、来てくれたけど……正直アビーの方が数倍良いので問題なし。というか、育てられる気しないし」
「あ。後、紫色の鎧を着た――――」
「アビゲイルさん。あの人は気にしなくて大丈夫です。あれはダメ人間ですので。出来るだけ見ないようにしていてください」
「ひゃぅ!? わ、分かったわ……?」
アビゲイルに被せるように言ったマシュに、アビゲイルは若干怯えを含みつつ了承する。
「マシュが瞳に殺意を宿してる……なんというか、いつもの五倍くらい」
「いつものと言われても、私は殺意を宿した覚えはないんですけど……」
「マシュさん、たまに怖くなるわ……今日のは一段と怖かったけれど」
「まぁ、うちの可愛い後輩はこういうちょっと怖い面があるけど、基本いい子だからね。怖くなるのは、かなりはっちゃけたりとか、ふざけたりした時だね。今回は全く別の要因だけど」
「紫色の騎士様は禁句なのね。分かったわ」
アビゲイルは両手で口を押さえ、もう言わないと態度で示す。
「さて……うん、そうだね。メルトガチャがやってる間に使える石はもうほとんどないから、今回も諦めで。んで、次回の復刻まで回さなきゃいいわけだ」
「先輩……それ、もうすでに何度も言っていますが、一回も出来てませんよね。なんだかんだ言ってエレシュキガルさんの時に使っちゃってましたし」
「……まぁ、次のエレちゃんでも使いそうだけども」
「ほら……だからダメなんですよ……次は頑張ってくださいよ?」
「うぅ……まぁ頑張るけども」
「マスター、私も協力するわ。マスターが石を使おうとしていたら隠せばいいのよね?」
「えっ……いや、えっ?」
「そうですね。先輩から隠しちゃいましょう。そうすればきっと使えませんから」
「あ、え、そう言う方向に行きます? マジで? えぇ~……」
落ち込んでいるオオガミを目の前に、石を隠す事を決意する二人なのだった。
え~……普通に大爆死ですね。えぇ、はい。心の底から動けなくなりそうな勢いで。
今回来てくれた金鯖は、ジークさん、フランちゃん、剣スロット、新シンさんです。
そして、個人的にちょっと上向き思考になれた礼装は、2030年と、カレスコ。ともに初ゲットですよ。やったー(白目