「ぐぅ……こんなことだったら、何かゲームでも貰っておくんだった……!!」
「刑部姫さん、携帯ゲームもかなり持ってましたもんね。ですが、一応自腹らしいですよ?」
「えっ!? 稼いでたの!?」
カルデア内限定の販売ではあったが、刑部姫は本を出していたりした。今は脱出の際に紛失してしまったので誰も持っていないが、一部のサーヴァントも読んでいたとか。
ちなみに、オオガミがいるのは、引きこもっていてもやることが無さすぎて暇だったからである。
「私も見てみたかったわ。一体どんな本だったのかしら」
「さぁ……? 私も見てみたかったのですが、なぜか皆さん、見せてくれなかったんですよね。不思議です」
「ん。まぁ、年齢制限掛かってたらしいからね。俺も中身は知らないよ」
「年齢制限……何か、嫌な予感がするのですけど……」
「うん。ノッブは知ってるっぽかったんだけど、全力で話を逸らされたからね」
「どうしてそこで問い詰めなかったんですか」
「なんというか、問い詰めたら殺されそうな勢いだった。具体的には、黒ひげからバレンタインのお返しを貰ったとき並の危険な感じだったよ」
「……今度刑部姫さんに会ったときは少し聞いてみましょうか……」
なんとなく、マシュが不穏な雰囲気を漂わせているが、帰って来たサーヴァントのうち、一体何人がマシュの説教コースに行くのか。ちょっと楽しみにしているオオガミがいた。
「マスター。私、遊びたいのだけど、何かないかしら?」
「ん~……あぁ、もしホームズがアイテムを全部持ってきてくれてるなら、あったはず」
「あぁ、そういえば、一つは持ってましたね。たぶん持ってきてくださってると思うのですが……」
「私も探すわ。早く遊んでみたいもの!」
二日連続で荷物漁り。だが、まるで疲れを見せないアビゲイルに、喜んで協力してもらう。
実際、かなり重い荷物もあるので、小さいとはいえ力持ちな彼女が協力してくれることに文句はない。
「しかし、ホームズもよく持ってきてくれたよね。こんな大荷物」
「そうですね。たぶん、カルデア脱出までは暇だったのではないかと。なんだかんだ、ちびノッブ達の時はお世話になりましたし」
「あの早さでの登場……事前にわかっていたのか、気付いて駆けつけたのか、微妙な判定だよね」
隠れていた場所も謎のままなので、もしかしたら近くだったのかもしれない。という可能性も捨てきれない。名探偵にも、想定外の事はあるのだろうし。
「っと、これかな。バッテリーは……うん。まだ残量はあるね」
「その小さい機械がそうなのかしら?」
「うん。カセットも入ってるし、遊べるね。問題は一人用というところだけど」
「意味ないわ!?」
せっかく見つけたゲーム機も、アビゲイルの一言で再度しまわれることになり、探してる最中に見つけたUNOで遊ぶことにしたのだった。
メルトピックアップ再来!! まだチャンスはある!! 願いよ届けぇ!!
あ、最後に見つけたのは、遠い昔のP◯Pさんです。ノッブによるFFは懐かしい話です……