「はぁぁ~……ボックス、終わる気がしない……」
「今回、いつもよりやる気が上がってる様な……前回何箱でしたっけ……」
「40箱くらいだったはず……」
「……あれ、もしかして、今回もさほど変わらない……?」
「そ、それを言われると心に刺さるよマシュ……」
クリスマスの時よりも頑張ると言っていた手前、すでに引けないオオガミ。
「今現在、両方10箱開けている……さらに、互いに4000ずつ。超えるなら何とかなるはず……」
「明日には何とかなりそうですね。25箱ずつは開けられますかね?」
「50箱ずつ開けられるのが理想だけどね。まぁ、無理はしない方向で」
なんだかんだ言って、諦めが早い。メルトリリスの時の呪いに近い思いはボックスガチャには適用されないようだ。
「よぉよぉマスター。随分疲れてるみたいじゃね~の?」
「出たな妖怪まっくろくろすけ。何をしに現れたんですかい」
「ハハッ! いやいや、なんかマスターが落ち込んでるみたいだし? ちょっと励ましてやろうかと思ってね?」
「嘘よ! この人、マスターをからかうって言ってこっちに来てたわ!!」
木から飛び降りてきたアンリ。そして、そのアンリの頭を狙って飛び降りてきたアビゲイル。
着地を狙われたアンリはなすすべなく押しつぶされるのだった。
「……な~んか、召喚されてから碌な扱いされてねぇなオレ……マスターは殺しに来てるし、変なあだ名がつくし、今オレの上に乗ってるのはなんか妙に絡んでくるし……ついでにBBとか言うのは更に面倒」
「アンリ。それ以上はいけない。それ以上はあの危ない系AIが召喚されちゃう」
「先輩はBBさんの事をなんだと思ってるんですか」
「BB殴り倒し担当に言われたくないんですけど」
たしなめるように声をかけたマシュにカウンターを叩き込むオオガミ。
全く否定できないので、何も言い返せないマシュ。
「へぇ……あの悪魔を殴り倒し担当とか、相当強いんだなアンタ」
「今は戦闘力皆無ですよ。流石にもうBBさんを倒せたりしないです。精々ランスロット卿をぶつけるだけです」
「悪化してるんだけど。というか、BBを殴るためにランスロットを育成してるわけじゃないからね!?」
「マスターは悪い人ね……」
「うぅむ、中々の理不尽」
アビゲイルの理不尽パンチに頭を抱えるオオガミ。マシュはマシュで、妙に張り切ってるのが問題だ。ランスロット卿が何をしたというのか。
「はぁ……とりあえず、この上に乗ってるの、どかしてくれねぇかなマスター」
「アンリ……アビー。もう少し乗ってていいよ」
「分かったわ!」
「何殺意マシマシなんだこのマスター!!」
八つ当たりの被害に遭うアンリ。
そして、しばらくの間アンリはアビゲイルに捕まえられていたのだった。
100箱とか、普通に無理かと思ってきました。なので、妥協して累計50を狙う……!!(妥協
何となく、しばらくはアビーとアンリがメインサーヴァントの予感。エウエウとノッブの感覚に近い感じ……なんとなく書きやすいという。で、何時エウエウは復活するんです?(エウエウ欠乏症