「ボックス、結局合計で50箱とちょっとか」
「あまり変わりませんでしたね。まぁ、QPだけで言うとマイナスが多いですが、代わりに手に入れたものもありましたから、全体的にはプラスかと」
「骨は増えなかったけどね~……まぁ、プラスなら良いか」
今回のボックスガチャも、やはりというべきか、100箱に届かなかったオオガミ。
色々と育成をしていたせいでQPこそ無いものの、代わりに大量の種火を手に入れていた。
「まぁ、スキル上げは出来ないけど、レベルアップなら可能だしね……なんだかんだ言って、レベルがあればなんとかなるし、スキルはまたそのうちという事で」
「そうですね。アビゲイルさんも納得してくださるでしょう。今日はお疲れ様でした」
「うん。マシュも、素材運びお疲れ様。ホームズは忙しいとか言って参加してくれなかったから、後で報復しておくよ」
「先輩。ホームズさんも嫌がらせのためにやらなかったわけではないんですから、許してあげましょう」
「むむ……マシュがそう言うなら許す。まぁ、アビーもいてくれたしね。誰もいないわけじゃないから、良かったんだけど。ところで、アビーは?」
ホームズへの報復を保留し、そこでふと、手伝ってくれていたアビーがいないことに気付く。
「逃げたしたアンリさんを捕まえてくると言って、行ってしまいました」
「な、なるほど……アンリも大変だね。捕まって無いと良いけど」
「はい……車外に出ていったので、南極からここまで来れるのか、心配です」
「ちょっと待ってマシュ。何サラッととんでもない情報を言ってるの。車外? 飛び出したの? 二人とも?」
「はい。霊体化して、飛び出していきました」
「……ねぇ、あの二人、単独行動持ってなかったよね? 魔力、持つの?」
「さぁ……? ですが、アビーさんは自信満々に飛び出していったので、たぶん帰ってくる手段は考えていると思います」
「あ~……アビーは……大丈夫かなぁ……? アンリを捕まえたまま帰ってくるつもりだよね、たぶん」
極寒の大地以前に、どれだけ離れても大丈夫なのかが気になるオオガミ。
アビゲイルは銀の鍵で帰ってくる可能性はあるものの、アンリはアビゲイルに捕まらなければ帰ってこれる保証はないわけだ。
「ん~……まぁ、あの二人なら大丈夫かなぁ……というか、アンリって実は分かってやってたりする?」
「さ、流石にそれは無いんじゃないですかね……逃げるときの目が本気でしたし」
「死ぬ気で逃げるとは……」
一体どこで何をしていたのだろうか。と考えるも、最終的には二人が無事に帰ってくることを願うオオガミなのだった。
25+25と数回を回して終了。なんだかんだ、あまり集められなかったのが悔しいですね……3Tパーティーも組めていたので、なんとかなるかと思ったんですが、現実は甘くなかった……