「ん~……かっこいい?」
「服装には合ってないかと」
「ないわ~。つか、売ると思って渡したんだけどな~?」
基本、貰い物は出来るだけ売らない主義。そんなオオガミは、当然アンリのセリフを右から左に聞き流して即座に装備するのだ。
なお、服装はカルデアの通常魔術礼装だ。ほぼ私服なので、よく着ている。
「うぅむ……やっぱ似合わないかぁ……」
「服を変えりゃあいいんじゃねぇの? それ以外の服もあるんだろ?」
「魔術礼装しかないけどねぇ……うぅむ、あんまり似合わないのが悲しい」
「いえ、バンダナ自体は似合ってると思うのですが、いかんせん服装が似合わないのが問題ですね。魔術礼装で似合うのがあればよかったのですが……」
悲しい事に、見つからない。都合よくそんな礼装があるわけは無いのだ。
「しっかし、よくもまぁ使うつもりになったよなぁ……」
「汚くはないし、問題ないかなって。う~ん、これはあれだな。メディアさんが帰ってきたら一着作ってもらおうかな」
「英霊をなんだと思ってるんだこのマスター。服屋扱いか?」
「流石に先輩もそんな事思ってないと思いますよ? むしろ、何も考えてないだけかと……」
「それはそれで、問題だと思うんだがな……」
苦笑いの二人。事実、何か考えているような気がしないのがオオガミだ。
「つーかさ、チョコ集めは良いのかよ。こんなところで遊んでていいのか?」
「ん? 終わったから遊んでるんだけど。アビーもそろそろ呼びに行くところだしね」
「む。マジか。意外と早いじゃん?」
「まぁ、それなりにはね。でも、そんなに早くも無いと思うよ? ほとんど期限残ってないし」
「四日も残れば十分だろ……不満な点が分からんわ」
「不満はないけども、チョコ渡したり貰ったりしないと……」
「……誰から?」
「誰からって……そりゃ、まだ貰い終わっても渡し終わってもいないし……カーミラさんとか新シンさんとか」
「なるほどねぇ……マスターは強欲な事で。一体どれだけのチョコとアイテムを貰うのか、楽しみだ」
「まぁ、楽しみにしといてよ。いくつ貰えるかは分からないけどね」
「おぅ。自慢待ってるぜ?」
アンリとそんな話をしながら、実際にいくつ貰ったのか把握していないことに気付く。果たしていくつあるのだろうか。今回貰い終わったら数えてみる事にしよう。そう思うオオガミだった。
「んじゃ、オレは片付けに行くとするか。この後解体作業だろ? いやぁ、自分たちで建てたものを解体するってのは、何とも言えない気持ちになるねぇ全く」
「あはは……アビーを迎えに行ったら参加するよ。それまでよろしくね」
「お~。のんびり来いよ~」
そう言うと、アンリはスタスタと行ってしまう。
なんだかんだ、頼ったりしているオオガミなのだった。
うちのアンリは便利なやられ役兼裏方で頑張ってる系サーヴァント……あれ、不憫すぎるような……?
まぁ、そんなことは置いておくとして、一応素材交換及びチョコ生産終了!! 後はチョコを渡し渡されるだけ……まぁ、こっちではくれる人もあげられる人もめちゃくちゃ少ないんですけど……コフッ