今日のカルデア   作:大神 龍

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キアラァァァァァァァ!!!(メルトリリスが出ないのは私関係ないんですけど!?)

「パッションリップよ。マスターがどこに行ったか知っておるか?」

「キアラに八つ当たりだー! って言ってレイシフトしちゃいましたよ?」

「八つ当たりに菩薩を殴りにいくとか…そんなに楽な相手じゃないじゃろ」

 

 呆れたような表情で椅子に座るノッブ。

 その正面にいたパッションリップは、苦笑いになる。

 

「それで、エウリュアレもマシュもいないわけか」

「そういうことですね。ナーサリーちゃんも、遊びにいくんだー。って言って行っちゃいました」

「あやつ、それなりに強いから困っとるんじゃけど」

「何でです? 良い子じゃないですか」

「なんというか……馬が合わないんじゃよ」

「あ~……なんというか、信長さんって、ファンタジーな感じが苦手そうですもんね」

「そうなんじゃよ……まぁ、夢のある話は嫌いじゃないんじゃが、あやつはファンタジー色が強すぎるから、苦手なんじゃ」

「大変なんですね……友達にファンタジーそのものっぽい神様がいると思うんですけどね」

「アレは俗世にまみれすぎてもはや人間じゃろ」

 

 さらっと女神であるという部分を無かったことにされる、マリアナ海溝の深部で後方待機しているノッブの友人エウリュアレ。

 彼女が女神としての誇りを取り戻せるのかは、誰もまだ分からないのだった。

 

「というか、BBはどうした? 絶対なんか企んでおるじゃろ」

「さすがお母さん。信頼皆無ですね」

「心外です! ちゃんと私は頑張ってますから! 無駄に大量の種火を皿に乗せられて食べさせられてるこっちの身にもなってください!!」

「それは自業自得じゃろ」

「自業自得です」

 

 悲鳴を上げた直後に叩き潰されるBB。そこに慈悲は無かった。

 そして、ノッブの隣に当然の如く座るBB。今日も今日とて、この場にいないはずのマシュに地味に怯えていた。

 

「なんで皆私に冷たいんですか! もうちょっと優遇してくれてもいいと思うんですけど!?」

「メルトリリスが出たら考えるってマスターが言っておったぞ」

「そもそもスロットで苦しめてたお母さんが悪いですっ!」

「味方がいない! 無料配布鯖は優遇されるカルデアだって聞いてたんですけど!?」

「阿呆。お主はやり過ぎたんじゃ。儂と茶々と同じ位置に立てると思うなよ?」

「ふ、ふんっ! 別にいいですし! アヴェンジャーの時に使われることは目に見えてますからね!!」

「くっ! アーツ宝具という利点を突いてきたなBB……!!」

 

 悔しそうな声を上げるが、根本的に、アヴェンジャー以外で使われそうにないという事を念頭に置かなくてはいけないというのを全員忘れている。アヴェンジャーが出てくるのは、今の所少数なのだが。

 

「さて。では、明日の為にも、頑張って種火を食べる力を蓄えなくてはいけませんので、私はここで失礼させていただきますね。さらば!!」

 

 そう言うと、BBは休憩室を出て行った。

 

「……嵐の様に過ぎ去っていったな…」

「大体いつも通りですよ……きっと」

 

 二人はそう言って、BBが去って行った扉を見つめるのだった。




 ということで、現在はあのにっくき菩薩にお礼参りしております。

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