「……茶々、周回でめっちゃ頑張ってるのに、イベント一切絡んでなくない?」
「茶々、それ以上いけない」
「あまり深入りすると、酷い目に遭うわよ」
「毎度出てくる三人集もいないですしね」
「アナもそこを言っちゃいけない」
「珍しく爆弾が連続するわね」
ついに限界までストーリーを進めてしまったため、残りのクエストをゆっくり消化するだけになったオオガミ達。
急ぐ理由もそれほどないので、事務所で寛ぐ四人。
なお、アビゲイルとエミヤは厨房へ行ったまま帰ってこない。
そのせいでエウリュアレの機嫌が悪かったりするのだが、オオガミが色々と頑張ったお陰で、今は大人しくなっている。
「むぅ……茶々、周回以外でも活躍したかったな。てか、叔母上また燃えてたんだけど」
「茶々は宝具撃つ度に燃えてるよね」
「マスター……後でその頭燃やすから」
「茶々が殺意高いんだけど……!!」
「そうね……でも、頭が燃えると、顔変わっちゃうかもしれないから、出来ればあんまり燃やさないで欲しいのだけど。失明されたら、髪をセットする人が変わっちゃうじゃない」
「姉様。私もできますよ」
「えぇ、そのうちお願いするわ」
「なんだろう。最近、マスターってよりも、お世話係化し始めてる予感」
「めっちゃ今更だよね!」
オオガミが自分の現状に気付き始めているが、茶々は何を今更とばかりに満面の笑みを浮かべるのだった。
「あ~……あ、そうだ。エミヤのところに行ってなんか手伝って来よう」
「あの厨房の英雄を手伝いにいくとは……茶々、楽しみに待ってるね!」
「パフェを久し振りに作ってくれてもいいのよ?」
「出来たら私のも……いえ、なんでもありません」
「はいはい。材料があったら作るよ。待っててね」
そう言って、エミヤの所へ向かっていくオオガミ。
エウリュアレはそれを見送ったあと、一気に不機嫌そうな顔になると、
「大体皆エミヤの所へ行っちゃって、面白くないわ」
「素直に行かないで欲しいって言えばいいのに。ワガママっての、どこ行っちゃったのさ」
「むぅ……私は別に、そんなこと思ってないもの。止める必要なんかないわ」
「じゃあなんでそうやって頬を膨らませてるのさ」
「ふ、膨らませてなんかないわよ。メドゥーサもそう思うでしょ?」
「私は姉様が楽しそうなので、少しマスターが羨ましいくらいです」
「貴女まで……そんなに違うかしら……私、あんまり変わってない気がするのだけど」
「まぁ、得てして自分じゃ分からないよねっ!」
リスのように頬を膨らませてるエウリュアレに、茶々は楽しそうに笑い、アナは笑みを浮かべるのだった。
いやぁ……オルタさんめっちゃ欲しくなったんですけど(血涙