「船長、また免停されてる……」
「そろそろ免許取り消しになるんじゃないかしら……」
「あの人、そんなに危ないのかしら……」
「普段はいい人なんですけど、飲酒運転で免停されやすいんですよね……性格的に」
「船長……そろそろ学習してください……」
本人が聞いていたら言い訳しそうだが、少なくとも向こうの船長はおそらく飲酒運転によって免停されたのだろう。
ともかく、船長、何やってるんですか。という状況だった。
「まぁ、個人的にはお忍びアイドルに会いに行きたいんだけど」
「お忍びなのに会いに行くっているのはなかなか凄いわね……お忍びってなんだったかしら」
「でもダメよ。私は許さないわ。だって、デカノブじゃないわ。金色だけど、おっきくないからNGよ」
「ちぃ……やっぱり宣教師を倒すしかないか……」
「宣教師さん……何度倒したかしら……」
「そんな倒してませんよ。で、黒幕になって消えた彼女はどうしたんでしょうか」
「まぁ、明日くらいにはカチコミかけられるはず」
「ド派手に登場したいわよね」
やはりドッキリは欠かせないとばかりにやる気十分なエウリュアレ。
アナも妙に楽しそうにしているのも気になるが、ド派手に登場とは、何をする気なのだろうか。
「ふふん。ド派手に登場と言ったら私よね! 勢いとパワーと派手さを見せてあげるわ!」
「大体何処にいるかは分かってるから、後はどうやって登場するかよね。ちゃんと計画しないといけないわ」
「私も手伝います。任せてください」
「茶々が何をしたって言うんだろう……」
「敵側に回ったなら、精一杯驚かしてぐだぐだにさせないといけないじゃない? だってほら、わりとギャグ要員なのにシリアス設定持ってるし」
「めっちゃギャグっぽいのに設定だけはガチ過ぎる茶々さん……むしろ設定だけ見るとシリアスなのしかいないぐだぐだ組。ぐだぐだとは一体……」
「真面目にぐだぐだしてるんですよ、きっと。素のままだと今回みたいなことになるんですよ、きっと」
「いや、素でギャグやってるわよ、あれは。一緒にいてわりとそう思ったわ」
「存在自体は真面目なのに中身がギャグ要員という、謎しかない設定……」
「まぁ、大体そんなものです」
そもそも、今オオガミの周囲にいるエウリュアレ達も、冷静に考えると同じような気もする。
なんて事に気付いてしまったオオガミは、気付かなかったことにして話を変える。
「とりあえず、明日茶々の所に行くために倒してこようか」
「サクッと倒して計画を練るわよ!」
「おー!」
「最速で片付けましょう」
やる気全開の三人に引きずられていく形で、オオガミはミッション攻略へと向かうのだった。
あと少しで黒幕にたどり着く……!!
いやぁ……ぐだぐだの設定だけシリアスは本当に苦笑いものですよ……特に茶々。