「なんで矢が弾かれるんだあり得ねーだろそれぇ!!」
「そんな時は茶々の大剣で――――障気の削り尋常じゃないやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「まぁ、頭と尻尾だけ狙えば行けるわよね、これ」
「それが出来れば誰も文句言わないと思うの」
飽きてシャドウ・ボーダーに帰ってきたオオガミ達。
本日も狩りをしているらしいが、戦っているのはオオガミと茶々だけで、後は見ているだけだった。
見事に全滅し、作戦会議。
「マジでおかしいんだけど何こいつ。太刀だとごっそり持ってかれるし、弓だと弾くし」
「めっちゃ持ってかれるんだけど……一発大剣とかじゃないときついかも……」
「でも、一発大剣作ってないじゃん」
「うぐぐ……悔しい……抜刀会心持ってないばっかりに……」
「装備で誤魔化すのが一番かな。装備作る?」
「装備は爆弾魔装備で誤魔化せるけど、やっぱ装飾品でやれないのは辛い……」
「歴戦周回……フェイク……うっ、頭が……!!」
「裏切りは許されない……でも、裏切っちゃう。装飾品だもの」
「……まぁ、私には関係のない話ね」
倒れているオオガミを見つつ、欲しいものは手に入れているエウリュアレは勝利の意味を込めて呟く。
当然、オオガミの心にその一言は強く刺さる。
「心眼……超心……溜め追加……もう、出ないから歴戦ナナやって素材集めの追加でドロップするの待ちだよ……」
「茶々は歴戦とか面倒だから良いや。叔母上に投げとく」
「他人に投げるとは……酷い……」
「あぁ、それを聞いて思ったんだけど、なんで私は自力でやったのかしら……?」
「姉様が楽しそうにやっていたので、私は後ろで見守ってました」
「エウリュアレ、時々凄い長時間遊んでるよね。なんというか、話しかけられないレベルで」
「そんなにかしら……?」
無自覚なエウリュアレ。とはいえ、実際にエウリュアレがオオガミの部屋を占領して遊んでいたときがあった。
なので、それを知っている古参組は温かい笑みを浮かべるのだった。
「むぅ……なんというか、ムカッとするわ。とりあえず蹴らせなさい」
「え、酷っ! なんで、さっ!?」
「イラッと来たから……?」
「なんでさも当然だと言わんがばかりの疑問顔……?」
「姉様の中ではそういう常識ですから。諦めてください」
「時々エウリュアレさんが暴走するわよね……いえ、私は構わないのだけど」
「茶々はこういうの見てて楽しめちゃう方のサーヴァントだからね。安心してね」
「どういう意味で安心しろと!?」
「邪魔しないってことだよ」
「ドヤ顔でなんてこといってるんだこいつ……」
オオガミの嘆きは、温かい目をしている茶々達には届くわけもないのだった。
歴戦王ヴァルハザクやったんですけど、太刀の時ボコられたんで弓で反逆してやりました。後悔はしてない(キリッ