今日のカルデア   作:大神 龍

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※デッドヒートサマーレースの微弱ネタバレあり!注意するほどでもないですけど!


デッドヒート・サマーレース!~夢と希望のイシュタルカップ2017~
夏だ! レースだ! 突っ走れ~!(茶々は待ってるね!)


「よぅし叔母上ぶっ飛ばす!!」

「また暴れてるの? ちょっと向こうまで行って周回に混ざってきたら?」

「それは断固拒否!! 茶々はもう周回には触れないのです!」

 

 レース会場の観覧席で、飲み物片手にノッブが負けるように祈る茶々と、オオガミの財布でアナをお使いに行かせているエウリュアレ。

 今回は一時顕現が出来るようなので、全員休んでいるというわけだ。

 

「けど、今回は前回と比べて楽そうね。礼装が揃ってるってのもあるんでしょうけど」

「そりゃ、ちょうど5人いちゃったからね。しかもバランスが良いし。茶々は爆笑ものです」

「攻撃力が上がらなくても強いしね……えぇ。メイドも暴君もいるのなら、問題ないわね。私の出番は来ないわ」

「……果たしてそれはどうかな……?」

 

 茶々は意味深そうに言うが、内心としては、敵が基本女性しかないので、出ることは無いだろうと予想していた。

 それ以上に、マスターが出すつもりがなさそうだった。

 

「まぁ、一時顕現が出来るなら、私の役目は無いわよね」

「うんうん。つまり、茶々も戦わないね!」

「えぇ。つまり、今回は二人とも自由ってことよ」

「やったー!」

 

 喜ぶ茶々。微笑むエウリュアレ。

 とはいえ、エウリュアレに関しては前回も休んでいたのだが、そこは気にしないらしい。

 

「それにしても、普通にレースよねぇ……もっと争っても良いのに」

「それでも爆発は起こってるというホラー。その度に吹き飛ぶチンピラさん達に、茶々は合掌」

「自分から突っ込んで自爆しているだけなのだけどね……あのビーム、本当に強いわね」

「茶々もあんなビーム出したいなぁ……今回は茶々が水着になったりしないかな」

「え、ビーム出したいの……?」

「茶々の場合はたぶん炎だけどね! 茶々の本気を見るが良い!」

 

 ドヤ顔の茶々に、苦笑いになるエウリュアレ。

 そこに帰ってくるアナと、何故かいるアナスタシア。

 エウリュアレは首をかしげつつ、

 

「なんであなたがいるのかしら」

「かき氷の手伝いをしていたのだけど、休憩になってしまって。単に気になってやっていただけなのだけど。それで、どうしようか迷っているところに、荷物を抱えてた彼女がいたから」

「助けていただきました。流石に一人で持ちきれる量ではなかったので……」

「あら。貴女なら出来ると思ったのだけど。それとも、誘うための口実かしら」

「どちらも、ですね。私一人では持ちきれませんでしたし、彼女が困っていたので。それに、姉様にも得だと思ったので。少しでも涼しくなるんじゃないかと思ったのですが、どうでしょう?」

「それは、まぁ、涼しいけども……意外と言うようになって来たわね……そのうち立場が逆転したりしないかしら……」

「まさか。私が姉様達に敵うわけがないです」

 

 アナはそう言って、買ってきたものの一部をエウリュアレに渡す。

 

「……一杯買って来たわね……」

「冷たいものはアナスタシアさんに任せてあるので、しばらくは溶けないと思います。安心してください」

「そ、そう……分かったわ」

 

 エウリュアレは妙に張り切っているアナを見て、おそらく暑さで疲れているんだろうな。と解釈して、深く考えないことにするのだった。




 という事で、観客席サイドです。アビーもここですけど、今はたこ焼き屋で張り切っているので未登場。

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