「そういえば、先輩。結局あの話はどうなったんですか?」
「あの話?」
「ナーサリーさんの乗り物の話です」
オオガミが休憩室の片隅で寛いでいると、マシュがそんなことを聞いてくる。
「あ~……あれねぇ……ナーサリーも同じこと言ってたけど、そのすぐ後にノッブがナーサリーを連れて行っちゃったから知らないんだよねぇ……」
「ナーサリーさん、連れて行かれたんですか?」
「うん。ノッブが恐ろしい速度で連れて行ったよ。ナーサリーは硬直してたからそのまま連れてかれた」
「……そんなこともあるんですね……」
マシュは、私もそうなることがいつかあるのかもしれない。と思いつつ、お茶を飲む。
そこで、ふとオオガミの手元に目をやる。
「先輩。何を作ってるんです?」
「ん? あぁ、お題箱ってやつ。とりあえず作って置こうかと。イベントが無い時でも、カルデアの中でイベントが出来た方が良いしね」
「なるほど……それはいい案ですね。私も何か手伝う事があれば言ってください」
「うん、ありがと。とりあえず今の所は無いかな。次の戦いまで休憩してて」
「分かりました。BBさんもいませんし、ゆっくり休みます」
さりげなくBBを警戒しているのだと思わされる一言。会合のBBチャンネルを未だに引きずっているらしい。
「さてと……こんなものかなぁ……」
「完成ですか?」
「一応ね。後はこれをどこに設置するか、だよね」
「そうですね……お菓子置き場かドリンクサーバーの近くが良いですね。みなさん、そこに必ず行きますし」
「ふむ。マシュが言うならそれで行こう。お題箱に入れるための紙とペンも必要だね」
「あ、それは私が取ってきますね」
「うん。お願い」
マシュはそう言うと、休憩室を出て行き、紙とペンを取りに行ってくれた。
オオガミはその間に、お題箱を設置しつつマシュの帰りを待つ。
「あら、何をしているの?」
と、設置し終わったあたりで声をかけられる。
振り返ると、そこにいたのはエウリュアレ。
「お題箱ってやつ。何かやりたいこととかがあったら、ここにその内容を書いた紙を入れるって感じ。定期的に見に来るつもりだから、その時に内容を確認して、それをやろうかなって感じ。まぁ、定期的とはいっても、そのくらいの感覚かっていうのは決めてないんだけどね」
「ふぅん? そんなのを作ったの。まぁ、不定期になるであろうことは分かったとして、別に貴方本人に言えばいいんじゃない?」
「ほら、それはあれだよ。俺がレイシフトしてていない時とかあるでしょ? その時用の対策だよ」
「なるほどね。まぁ、私は使う機会なんてないでしょうけど、頑張りなさいな」
「うん。頑張るよ。それと、出来れば広めてくれるとありがたいな。ノッブ辺りに言えば、勝手に広めてくれそうだしね」
「……えぇ、気が向いたら手伝ってあげるわ」
「ありがとう。じゃあ、よろしくね」
エウリュアレはそれを聞くと、両手で大量の大福が乗った皿を抱えて行ってしまう。
今度は誰に押し付けるのだろうか。と考えるも、矛先がこちらに向かないように、オオガミは目を逸らすのだった。
「先輩! ダ・ヴィンチちゃんから大量に貰ってきました!」
「おぉ、ありがとうマシュ。とりあえず、これを置いておけば大丈夫でしょ。お疲れ様。それじゃ、ゆっくり休もうか」
「はい!」
二人はそう言って、元の席に戻るのだった。
という事で、お題箱を設置。そして、これは活動報告にも設置される……!
このキャラの絡みを見たいとか、こんなことをしてみて欲しいというのがありましたら、活動報告のお題箱の方で言ってくださいませ。
詳しいことも、全部活動報告の方に丸投げです。