今日のカルデア   作:大神 龍

513 / 1263
全員集まりましたよ、マスター(バスガイドはBBちゃんで~す!)

「お~い、全員ついて来てるか~? 置いてきたりしてねぇだろうな?」

「あぁ、問題ない。俺と、アヴィケブロンだけでよかったのか?」

「問題ねぇですよ。オタクら以外は全員いるんでな」

「いや、ホームズを置いてきているのだが……」

「来たかったらもう来てるでしょうし、気にしないでいいんじゃないですかね?」

 

 空港でそんなことを話しながらのんびりと集合場所へ向かうロビンたち。

 そして、集合地点では、

 

「吾……実はあそこの真っ黒の奴と、任侠に退治されかかったんだが……」

「それ、サメに変化してた時じゃなくて?」

「むっ。まさか汝……見てたのか?」

「いや、さっきアンリがサメを一体倒そうとして逃げられたって。捌いて食ってみたかったって言われたから……」

「……まぁ、明らかに食われそうだったな……アレは、流石に本気で命の危機を感じた……」

 

 集団とは少し離れた所でバラキーと話すオオガミ。

 すると、オオガミがロビンに気付き、手を振る。

 

「おぉ、緑の人!」

「よぅ、河童。キュウリはいるか?」

「!?」

 

 お菓子を貰おうとロビンに話しかけると同時に、キュウリを取り出しつつバラキーの事を河童と呼ぶロビン。

 バラキーは瞬時にロビンの近くに行くと、

 

「わ、吾は鬼だぞ!? 断じて、断じて河童などではない!!」

「へぇ~……じゃあ、キュウリはいらないか」

「いや、それは貰う。貰えるものは貰う。貰えないものは奪う。それが鬼の領分だからな」

「そうだな~。それより、頭に水はかけなくていいのか? 皿、乾くと死んじまうんだろ?」

「だから吾は河童ではないと言っているだろう!?」

 

 珍しくロビンが優勢だった。

 そう言えば河童なんじゃないかと考えてたような気がするな。とオオガミは思いつつ、ジーク達の方へと向かう。

 

「お疲れ。飛行機はどうだった?」

「自分が乗っていいのだろうかと悶々と考えながら乗っていたので、ほとんど覚えていない……」

「えぇ……まぁ、帰りもあるし、今は大丈夫だよね。で、アヴィケブ先生は……聞くまでも無さそうだね」

「あぁ、そうだね。知識としてはあったが、乗った事は無いからね。実際に乗ってみて、かなり快適だった。あのようなゴーレムを作るのも良いね。あぁ、楽しみだ」

「なるほど……あれ、もしかして、ノッブとBBの代行にアヴィケブ先生……? それもありかな……?」

「ん? 何の話だい? マスター」

「あぁ、いや、こっちの話。とりあえず、皆の所に行こうか」

 

 そう言って、全員が集まって、今から観光をしようという時だった。

 

「BB~チャンネル~!! In ルルハワ~!!」

 

 突然現れるBB。そして、瞬時に睨まれるBB――――ではなく、オオガミ。特にマシュの視線が鋭く突き刺さる。

 

「あれあれぇ~? 皆さんどうしちゃったんです? もしかして、私は召喚されてないだなんて安心しちゃいました? ところがどっこい。私は今朝召喚されちゃったんですね~! ふふん。残念でした。BBちゃんは課金爆死して絶望した後に無料配布石で満を持して登場し、なんで課金したのかと自問自答させちゃう系後輩なのでした!」

「……先輩?」

「ひぅっ!? い、いや、ちょっと何言ってるか分からないというか……そんな、人を殺すような目で見られると本当に死にそうというか……あの、マシュさん? その、地味に足を踏んでくるの止めてもらっていいです? い、痛い痛い痛い。なんで? なんで怒られてるの?」

 

 げしげしとオオガミの足を踏みつけるマシュに、半泣きになっているオオガミは、周囲に助けを求める。

 それを見ていたアナはため息を吐いて、

 

「姉様、マスターの方は任せて良いですか?」

「……私が止めた方が良いの?」

「たぶん、姉様が最適だと思うので。アビーさんを使うと、大戦争になるかと」

「あぁ……分かったわ。じゃあ、貴女はBBの方をお願い」

「はい。行ってきますね」

 

 そう言って、BBの前に出るアナ。

 BBは不思議そうな顔をして、

 

「はて。何の用でしょうか。私は今から皆さんをバスツアーに招待するつもりだったんですけど……」

「そうですか……バスは誰が用意したんですか?」

「流石のBBちゃんも、今回ばかりは自重しますよ。珍しくちゃんと用意したんですよ?」

「……変なことをしたら、即座に締め上げますからね」

「そんなに信頼無いですか? 私……」

「いえ、絶対何かをやらかすという信頼があるので、ちゃんと裏切ってくださいね?」

「そんな期待されたら……応えたくなっちゃうのが私ですよ? まぁ、パーフェクト後輩の力をとくとご覧下さい!」

 

 BBはそう言って、全員をバスまで先導するのだった。




 おはようございますガチャは今のところむちゃくちゃ強い……今回の勝率の9割……

 誰かいないな……と思い、気付いた私。ジャックとバニヤンは……!?

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。