始まったZeroコラボ!(弛くまったり行きたいね)
「礼装良し! 編成良し! アンリ拘束よし!!」
「おい待てクソマスター! 何さりげなくオレを捕縛してやがる!!」
「だって、アンリ、逃げるんだもの。ちゃんと連れて行かないと……」
第四次聖杯戦争に乗り込んだオオガミ達。
先ほどから騒いでいるアンリは、逃げ出そうと暴れているのでアビゲイルが拘束している。
「それで、今回のやる気は?」
「ゆるゆるっと頑張ろうかなと」
「すっごいふわふわね。どれくらいで終わるのかしら……今回もクエスト式なのに」
「マスター、クエスト式とはかなり相性が悪いですしね。それに、この次にネロ祭が控えてることを考えると、リンゴまでは使わないんじゃないかと思ってます」
「甘いわよメドゥーサ。この男、自分の計画をスパッと忘れて使うからね?」
「ネロ祭は流石に本気でやるけども! リンゴは全力行使だから!!」
「そうやって言いつつ、最終的にほとんどやらないで終わるんですよね?」
「……前向きに、精一杯、頑張ろうかなって思います」
目を逸らしながら答えるオオガミ。アナの追及はそれでも続いていた。
それを横目で見つつ、エウリュアレはアビゲイルの方を向き、
「とりあえず、今回は実質誰でもイベントサーヴァント状態だから礼装さえあれば問題ないわ。で、その礼装もある程度揃ってるから、その場で変えていけば問題ない。でもって、アンリは結構優秀だから今回はたらい回しよ。そして、前面二枠は周回専用人員で、残りの二つのうち、一つはほぼ確定でマシュだから、残る一つが自由要素ね。つまり、それ以外は基本暇なのよ」
「なるほど……! つまり、観光し放題ってことね!?」
「なんでお前らはいつもそんなフリーダムなんだよ……自由すぎんだろ」
アンリとマシュは生け贄になると確信しているエウリュアレと、それを何の疑いもなく信じるアビゲイル。
色々と突っ込みたいところはあるものの、最終的にはマスターを無視して自分達で遊び始める辺りに頬を引きつらせるアンリ。
「そうは言うけど、アンリ。マシュがいるのにマスターがピンチになるなんて思えないのだけど」
「えぇ。それに、弱いことに定評のあるアンリがいて、生き残れないわけないわ。アンリなら引き際くらい分かるはずだもの」
「言いたい放題しやがって……はいはい。任せとけって。オレがいる以上、マスターだけは大丈夫だろうさ」
「アンリが自信満々に言うのって、一番信用できないのだけど……」
「テメェいつか殴り飛ばしてやるからな! 覚悟しろよ!」
エウリュアレとアビゲイルに説得され、マスターだけは守ると言った直後におちょくるアビゲイル。
とはいえ、二人とも楽しんでいる節があるので、エウリュアレはくすりと笑うのだった。
前面は巌窟スカディ、後方はフリー……わりとサクサク進んでて逆に怖い私です。