今日のカルデア   作:大神 龍

526 / 1263
※Fate/Accel Zero Orderのネタバレあり! ご注意ください!


全然帰ってこないよね、エウリュアレ(あんまり心配しなくても良いだろ?)

「……そういえば、エウリュアレってどこに行ったの?」

「なんだよマスター、いきなりだな」

 

 再びAP回復待ちの休憩中のこと。

 ふと思ったオオガミが呟き、アンリがそれに反応する。

 

「いやね? 流石に三日間帰ってこないと心配になるじゃん。サバフェスの時でも、そんなに長期間姿を見ない時はなかったし」

「あ~……なるほどな。まぁ、そんな気にすることでもないだろ。マスターみたいな人間じゃねぇんだ。流石にそう簡単には死なねぇって」

「ん~……そうは言ってもねぇ……心配なものは心配なのよ」

「アンタは母親かっての。流石にそこまで心配する必要はないって」

「むぅ……」

 

 悩ましいような声を上げるオオガミに、アンリはため息を吐く。

 

「とりあえず、周回しないとかなぁ……」

「そうだな。んで? 今は何をしないとだっけか」

「ホムンクルスを30体かなぁ……サクッと終わらないかなぁ……」

「行かなきゃ終わらねぇし。ほら、さっさと行くぞ」

 

 アンリはそう言って立ち上がり、オオガミに手を差し出す。

 

「うへぇ……行かなきゃだよねぇ……」

「当たり前だろ。でなきゃ終わらねぇっての。ホムンクルス30体くらい余裕だろ?」

「そうだけども……まぁ、美味しいイベントではあるし、やろうか」

 

 そう言ってアンリの手を取って立ち上がるオオガミ。

 そして、スカディに声をかけて周回を再開するのだった。

 

 

 * * *

 

 

「……そろそろ一回帰ろうかしら」

 

 そう呟くエウリュアレに、大判焼きを受け取っていたアナとアビゲイルが振り返る。

 

「突然どうしたんですか姉様」

「まだ橋の向こうに行ってないけど……もう帰るの?」

「流石にね……三日くらい帰ってなかった気がするし、一回戻らないとマスターが文句言いそうだし」

「……私、そんなこと言われた覚えがないのだけど」

「姉様といると、わりと良くあるやつですね」

「私もそんなに言われたことないわよ……適当なこと言わないでほしいわ」

 

 アナに文句を言いつつ、大判焼きを受け取るエウリュアレ。

 アビゲイルは首をかしげつつ、

 

「でも、どこにいるのかしら。場所がわからないと門を開けないのだけど」

「そうねぇ……確か、城があったわよね。ちょっとそこに行ってみましょう。あぁ、でも、正確な場所がわからないなら止めといた方がいいかしら。方角的にはあっちのはずだし、歩いていきましょうか」

「食べ歩きは一時中断ね。うん」

「一回帰って顔を見せたらまた再開よ。そんな長くはいるつもりはないもの」

「そうですか。じゃあ、早めに行って済ませてしまいましょう」

 

 そう言って、三人は歩き出すのだった。




 なんか、エウリュアレって毎度食べ歩きツアーしてる気がする……

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。