今日のカルデア   作:大神 龍

558 / 1263
※ハロウィンストライク! 魔のビルドクライマー姫路城大決戦 のネタバレアリ! 注意してください!













そろそろハロウィンのためにお菓子を貯蓄しないと……(そもそも作れる状況じゃないわよね)

「むっ、今唐突に閃いたっ!」

「悪巧みを?」

「ひ、酷い言い様だよ……」

 

 目を見開いて、まさに閃いたとばかりの表情をしたオオガミに、合いの手を入れるエウリュアレ。

 流石に悪巧みを考えていたわけではないオオガミは、半泣きだった。

 

「それで、何を思い付いたのよ」

「あぁ、うん。最近お菓子を作ってないからどうしようかと考えてたんだけど、そうだよね。ここで作れば良いんだよね」

「その発想は分からないわ。というか、道具も何もないでしょ?」

「そう、そこが問題だった。だけどね……どうにかなることに気付いたんだよっ!」

 

 オオガミが叫ぶと同時、オオガミの数歩後ろに落ちるメカエリビーム。

 まるで雷が落ちたエフェクトに見えなくもない。

 ただ、うっかり当たっていたら、流石のオオガミも瀕死は免れないので、少し不安になるエウリュアレ。

 

「……で、その方法は?」

「アマゾネスCEOに持ってきて貰えば良いんだよ!」

「あ~……なるほどねぇ~……うん。機材が揃っても、ダメだと思うわ。ここだとどんな邪魔されるか分からないもの」

「いや、簡単なものを作るだけだし……砂糖と水と火があれば出来るかなぁ……」

「……飴でも作るのかしら……」

「まぁ、そんなところ。っていうか、BBは?」

「聞きながら真っ先にバニヤンの肩を確認しないで……普通に探索しに行ったわよ。AP回復するまでには戻ってくるって言ってたし、たぶん大丈夫よ」

「そっか~……」

 

 そう言って、バニヤンから視線を外すオオガミ。

 完全に混ざりに行っているのだと思っていたので、若干期待外れである。

 

「それで、本当に作るの?」

「ん~……そうだなぁ……いや、作るつもりではいたんだけどさ、冷静に考えると、ハロウィンが近付いてきているわけで……そっち用にも作っておかないと不味いわけで……そっちは真面目に作りたいからキッチンを使いたいわけで……うぅむ……」

「普通に帰ってからにしなさいよ。別に、今ここで作る必要もないんだし」

「それもそうだね……とりあえず、何を作るかだけは決めておこうかな」

 

 そう言って、窓際に座りつつメモ帳を取り出すオオガミ。

 エウリュアレは隣に座りつつ、

 

「……それ、私も提案して良いのかしら」

「もちろん。エウリュアレにも渡すしね」

「……複雑ね。怒れば良いのか、喜べば良いのか」

「素直に思った方で良いんじゃない?」

 

 子供扱いされていると怒るべきか、お菓子をもらえることを喜ぶべきか。

 エウリュアレはそれを考えて、しばし考え込んでしまうのだった。




 珍しくバニヤンサイドがほとんど無い……うぅむ、入れるタイミングを見失った……

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。