「ん~……素材を集めてたらポイント貯まるか……」
「そうねぇ……というか、スカディの出番ないわよね」
「急ぐ理由もないしね」
のんびりと歩いているオオガミとエウリュアレ。
今日のエウリュアレの服装は、白い薄手の長袖にクリーム色のロングコートを着て、白地に黒いチェック柄が入っているミニスカート、ニーソックスに茶色のファー付きブーツを履いていた。
「……今さらなんだけど、どこからその服を取り出したの?」
「アビーに頼んだだけよ。頼んだら、妙に素直に応えてくれたのよね……何かしたのかしら」
「自分が何かした可能性を考えない辺り、エウリュアレだなぁって」
「ちょっと、どういう意味よ」
オオガミの足を軽く蹴るエウリュアレ。
それほど力を入れていないので、軽くよろける程度だ。
「それにしても、遊園地とかいつ以来だろ……もう、ほとんど覚えてないなぁ……」
「……じゃあ、終わったら観光してみましょうか。アビーやジャック、バニヤンも来るでしょ?」
「アナとバラキーも来ると思うけどね。というか、いい加減マシュを誘わないと、拗ねるというよりも泣かれる。流石にそれは困るから、一緒に回るよ」
「えぇ、そうしなさいな。その間は他の子たちは私が引き受けるわね」
「……最近、エウリュアレが保護者的立ち位置を確保しててびっくりだよ」
「誰が保護者よ」
保護者扱いに頬を膨らませるエウリュアレ。
オオガミはそれを見て笑いながら膨らんだエウリュアレの頬を突く。
「……噛み付くわよ?」
「それは流石に痛いかなぁ……」
「じゃあ、そうしたくなるような事はしないでね」
「うん、ごめん。次は気を付ける」
「えぇ、反省したのならいいわ。ほら、軽く下見に行くわよ。終わった後、遊びに行くんだから」
そう言って、オオガミの手を引くエウリュアレ。
とはいえ、今いける所はそれほど広くはなかった。
「……まだ鬼が多いよねぇ……」
「そうねぇ……早めに終わらせないと遊びまわれないわねぇ……」
「そして、後日ノッブに頼むのである」
「シミュレーションで再現した方が安全そうね」
ノッブに頼むのは危険の方が強いというのは、暴れている側としても、暴れられている側からしても同じ認識の様だった。
なんだかんだとノッブとBBを比べると、実行量も危険度もノッブの方が高くなるのは、きっと自然な事なのだろう。無論、二人合わさればより凶悪になるのは言うまでも無い。
そんなことを話しながら、二人は鬼に見つからない様に園内を見て回るのだった。
エウリュアレ成分を補給したはずなのに、どうしてすぐヒロイン力出してしまうん?
さりげなく衣装チェンジしまくってるエウリュアレさん。この人だけですよ、無駄に服の種類多いの。