一年ぶりのシュメル熱だね!(絶対エレシュキガルをぶっ飛ばすわ)
「さてと。それじゃあまたシュメル熱を治しに行きますか」
「絶対召喚させる。冥界に引きこもらせない。シュメル熱を流行らせた彼女には絶対報復する」
「はいはい。エウリュアレは静かに寝ててね」
無理に起きようとするエウリュアレを寝かせつつ、シュメル熱を治しに向かうオオガミ。
しかし、自室を出てすぐに、倒れているアビゲイルを見つける。
「あ、アビー……? 生きてる……?」
「頭がぼ~ってなってるけど、私は大丈夫よ。うん。ちょっと茶々の所に遊びに行ってくるわね」
「たぶん茶々も寝込んでると思うんだけどなぁ……寝込んでると思うんだけどなぁ……運んであげるよ」
「そ、そんな、別に良いわ。私は一人で――――きゃっ!」
ふらふらとしているアビゲイルを持ち上げ、茶々の部屋の前へ置いていくオオガミ。
そして、少し歩くと、
「ん? おぉ、マスターか」
「やっぱりセンパイは無事でしたねぇ。まぁ、去年も無事でしたけども」
「二人とも……よく平然としていられるよね」
「わははは! これが平然としているように見えるか!」
「あはははは!! ダメに決まってるじゃないですかノッブとか今にも倒れそうですよ」
「何言っとるんじゃ。BBの方が今にも死にそうじゃろ」
「なんです? やるんですか? 今ならBBちゃんアルティメットサクラビームしちゃいますよ?」
「ハッ! くらうかそんな弱そうなもん! やってみるが良い!」
「言いましたね!? やっちゃいますからね! 今必殺の――――」
「はい、終了。フラフラで争うと災害が広がるので禁止です」
軽く小突くと倒れる二人。
目一杯気を張っていたのだろうが、流石に体力の限界らしかった。
オオガミはため息を吐くと、二人を担いで作業部屋に運んでいく。
「意地にならなくて良いから。むしろ、帰ってくるまで休んでて」
「ぐぬぬ……不覚じゃ……マスターにやられるとか……これ、後で鍛えんとなぁ……」
「センパイに倒されるとか、私もダメですねぇ……予想以上に深刻みたいです。こういうときこそBBちゃんの出番のはずなんですけどねぇ……」
「まぁ、回避不能だから仕方ないって。諦めて回復するまで寝てて」
「うぅっ……センパイの言い方が、言うことを聞かない子供に叱ってるみたいな口調なんですが……!」
「儂ノーコメントで。あっ、揺れると吐きそう」
「極力揺れないようにしてるんだけどね? それでも限界はあるよ?」
なんとかたどり着き、未だに騒ぐ二人を無理矢理寝かせるオオガミ。
一息ついて、ようやく冥界へと向かうのだった。
あ、アナがさりげなく宝具4になっちゃってます。エレシュキガルは……?