今日のカルデア   作:大神 龍

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※冥界のメリークリスマスのネタバレがあります! ご注意ください!!










いざ深淵の中へ!!(私はもう帰りたいんですが)

「……何してるんですか」

「いや、もしかしたら冷たいかなって」

 

 冥界の砂を袋に詰めてアナの頭の上に置くオオガミに、思わず聞いてしまうアナ。

 聞いても砂の感覚があるだけで、対して効果がある感じはしなかった。

 

「ん~……温いと言うか、感じないと言いますか……はっきり言ってただただ邪魔です」

「そ、そう……うん。じゃあ、やめておくよ」

 

 そう言って、砂を片付けるオオガミ。

 すると、アルテラがやって来て、

 

「なんだ。そんなに持っていたのか……交換しないのか?」

「ん~……全部集まってからで良いかなぁって。でないと育成しちゃいそうだし……」

「なるほど……ふむ。そういうのもあるのか。ボックスガチャとは難しいな……」

「サンタよりは簡単かと……うん、まぁ、とりあえずアナが大丈夫なら移動しようか」

「どんどん下へ向かっていくからな。寒くなるかもしれないが、覚悟はしてほしい」

「いえ、さっさと令呪で帰してくれても良いんですが」

「……それは思い付かなかった」

「盲点だった。そういえば、令呪はそのように使えたな」

「なんで二人揃ってそんななんですか……」

 

 ちょっと残念な二人。こんなだからシュメル熱も効かないのだろうかと考えるが、それならもっと多くのサーヴァントがシュメル熱に掛かってないのではないかと思い、やっぱり違うかと考えを振り払う。

 オオガミはそんなアナを背負うと、

 

「とりあえず、明日くらいには終わるだろうし、一日くらい誤差だよね」

「誤差じゃないです戻れるだけで良いんです返してください」

「返事は聞いてない! レッツゴー!」

「いつものことですけど、理不尽過ぎますぅ~!」

 

 アナを背負ったまま門から飛び降りるオオガミと、それを追いかけるアルテラ。

 三人は、深い深い暗闇へと落ちていく。

 

 

 * * *

 

 

「で、どうじゃ? ちゃんと連れてきたじゃろ?」

「アビーが倒れてるじゃない……誰が抱えてきてって言ったかしら」

「きゅぅ~……」

 

 ノッブに抱えられてオオガミの部屋にやって来たアビゲイル。

 エウリュアレはその状況に、思わず突っ込みを入れる。

 

「だって仕方ないじゃろ。最後にBBに届けに行ったら倒れたんじゃし。仕方ないからこうやって連れてくるしか無かろう?」

「あぁ……それなら仕方ないわね……こっちに連れてきてもらえるかしら」

「うむ。というか、本当にマスターのベッドを占領しとるんじゃなぁ……」

「占領しているわけではないのだけどね……」

「そっちはそっちで問題な気もするんじゃがな……」

 

 ノッブはそんなことを言いながら、エウリュアレ座っているオオガミのベッドへと向かうのだった。




 不憫なアナ……どうしてこうなってしまったのか……

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