「うわははは! めっちゃ寒いな!」
「そりゃこの極寒の最中、露天風呂とかアホの極みですよ。二度と出れなくなりますって」
一面の雪の中、豪快に笑うノッブと、腕を擦って寒いとアピールするBB。
当然、その後ろには茶々もいる。
「叔母上、茶々は温まりたいって言ったけども、真冬の温泉は寒いの。そして、温泉に入ったら最後。もう二度と抜け出せなくなる未来は目に見えてると思うの」
「うむ。お主らがのぼせるまでは分かった。その時は儂が引っ張り出すから安心せい。後ろもそれで良いな」
「ふぁい」
「えぇ」
「うむ。それでよいぞ」
茶々に呼ばれてきたのは、アビゲイル、アナスタシア、スカディの三人。そして、ノッブが呼んだマシュは、何故か防寒バッチリのモコモコ装備だった。
「というか、なんで吹雪なんでしょう。もう少しマシな環境でも良かったのでは?」
「いやいや、やはり吹雪じゃろ。芯まで温まるまで絶対に出ようとは思わんからな」
「この気温なら普通に出ようと思わないよ!? なんで吹雪まで足したの!?」
「あ、そこはBBちゃんの優しさです。もっと誉めてくれても良いんですよ?」
「誰が誉めるか! 茶々の楽しみにしていた気持ちを返してっ!」
「返品不可なので、どうぞ楽しんでってくださいね~?」
「この悪魔ぁー!」
容赦の無いBBの嫌がらせ。とはいえ、やっている本人もダメージを受けているので、イタズラというよりも、周囲を巻き込んだ自爆だろう。
「まぁもう! これで温泉は嘘でしたーとか言われたら、あの工房を焼き尽くすからね!」
「……ちょっとノッブ! 余計なことをしたせいで私の工房が襲撃される危険が出てきたんですけど!?」
「儂の工房も併設されとるからな? 死なば諸ともじゃ」
「なんで私まで巻き込まれなきゃなんですか!」
「いやぁ……儂も吹雪を肯定しては見たが、これは明らかにやりすぎじゃろ。じゃから自重せいと……」
「言ってないですよね!? というか、提案したときに一番乗り気だったのはノッブじゃないですか! さては裏切りましたね!?」
「人聞きの悪い……別にそんなつもりはないんじゃけど……まぁ、温泉自体は満足してもらえるじゃろ」
「ほ、本当に大丈夫ですかぁ……?」
とても弱気になっているBBを見て笑うノッブ。その自信は何処から来るのだと、BBは問い詰めたかった。
「さて、それじゃあ行くかの。ついて参れ」
「……まぁ、ノッブが言うなら大丈夫なんだと思うんですが……燃やされたら恨みますからね」
「茶々の楽園に向けて、いざ行かん! 温泉!」
そう言って、ノッブ達は吹雪の中を進んでいくのだった。
ピックアップ2来ましたね。えぇ、誰も来なかったというか、ただの礼装ガチャでしたけど。
ゲームやってたら書くの忘れて間に合わなかった……くぅっ……