今日のカルデア   作:大神 龍

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屋内に吹雪はなかった(でも景色は真っ白よね)

「ふあぁぁ……屋内は吹雪入って来ないんだぁ……」

「屋内にまで吹雪いていたら、それはもう吹雪ではないなにかなのでは……?」

「流石に屋内にまで来ないとしても、吹雪だと景色がほとんど見れないのは問題だと思うの」

「温泉……一体どんなものなのかしら……」

「温かい泉と書いて温泉。つまり、そのまま解釈するとお湯ということだが……はて、それだけでここまで来る必要のはあるのだろうか」

「おぅスカディは風情が分からんと見た。絶対に認めさせてやるつもりじゃが、何をするにもこの吹雪をもう少し抑えて欲しいんじゃけど。BB、出来ぬのか?」

「うるさいですねぇ……今そのために緊急用に置いておいたコンソールを探してるんじゃないですか! 先に行ってて良いですよっ!」

 

 温泉施設にたどり着いた一行は、玄関部分でそんな事を話していた。

 他のサーヴァント達が中に入って休憩しているなか、BBだけはスタッフルームらしき所へ入っていって、探し物をしていた。

 ノッブはそれを見て、

 

「まぁ、是非もなし。先に行っておるぞ~」

「えぇ、ささっと見つけてこの雪をいい感じにします!」

「うむ、任せたぞ」

 

 そう言って、ノッブは茶々たちを連れて温泉へ先に向かう。

 

「本当に置いてきても大丈夫?」

「ん? BBじゃし、出来ぬわけなかろうよ。それに、やらないわけ無いしな。あれでいて、一応言ったことは実行するからな」

「まぁ、良いことでも悪いことでも、有言実行はしますからね、あの人は……私としては、イタズラ方面で出て欲しくないです」

「まぁ、イタズラに関しては諦めろとしか言えんな。っと、じゃ、適当に服脱いで、そこらにある籠に服を入れておけ。見分けは付くようにな。儂が管理するのも良いんじゃけど、なんか無くなってたときに責任を問われたくないんで各自管理じゃ。まぁ、浴場内への物品持ち込みは限られているがな。それじゃ、準備が出来たものから浴場へ突撃じゃ」

 

 そう言って、脱衣室へ入っていくノッブ達だったが、一番乗りをしたノッブは首をかしげる。

 

「……儂ら以外にいないはずじゃよね?」

「叔母上そういうホラー始めるぅ……止めてよねそういうの~」

「う、む……まぁ、そうじゃな。気のせいじゃろ」

 

 何故か既に四つ使われているのだが、気にするほどでもないかと頭の隅へ放っておく。

 そして、いざ入ろうと思ったとき、服があるのだから、今入っているのではないかと気付き、どうしたものかと考えたが、後ろからやって来た茶々が躊躇い無く扉を開けて飛び出していき――――

 

「――――あぁ、なるほど」

 

 そこには、何故かエウリュアレとアナ、ジャック、バニヤンの四人がいるのだった。




 私の持病が荒ぶってこうなってしまった……今回はお留守番の予定だったのに……!

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