「ついに! ついに弓ではなくなった!! 余はもう一撃で倒れたりとかしなくなった!!」
「集中攻撃は除くけどね」
「普通に考えて、茨木童子さんの攻撃を受けたら無理ですから」
「アタシも普通に辛いからねぇ」
「クリティカルさえ入らなければ何とかなるでしょ?」
「そうよ。どうして私が戦う事になってるのかしら」
「そもそも、私もメディアもコストの為に置かれてるだけのはずなのよね……」
ドヤ顔で胸を張るネロに、苦笑いで言うオオガミ。突っ込むマシュとドレイクは、受けた集中攻撃を思い出して嫌な顔をしていた。メディアとエウリュアレは、そもそも前線に出る事が予定外と言っている。
「イベント礼装もそろそろ揃ってきましたし、一回鬼ごろし級に挑んでみますか?」
「ん~……一回行ってみるかなぁ……そろそろ瓢箪も欲しいし……でもなぁ、リスクが高いんだよねぇ……」
「らしくないねぇ。アタシらのマスターなら、もっと胸を張って行くと言いな」
「ちょっと待ちなさい。そんなことを言ったら、こいつの事だから確実に行くとか言い出すわよ?」
「何か問題かい? 一度挑んで砕け散ってみるのも一興さ。せっかく無茶できる体になったんだ。やれるだけやってみようじゃないか」
「う、うぅ……えぇ、良いわよ。私も全力でやってあげるわよ……!」
「これは私も手伝わなくちゃいけない感じよね……」
「うむ!! これはもう決まったも同然だな! 行くぞ
「よし! じゃあ行こうか!!」
先に走っていくネロとオオガミを追いかけるマシュ達。
鬼ごろし級に挑むのだった。
* * *
「ぬおわぁ……流石に予想以上に強かった…!」
「両腕は倒したから瓢箪は手に入ったけど、キャスターじゃなかったら正直キツイ……」
「全体高火力がドレイク船長しかいないのも問題ですね……」
「アタシの次に高い攻撃力を持つ全体宝具サーヴァントは、ナーサリーだからねぇ……アサシンとかが出てきたら流石に無理だよ」
「だよね……今日が最初で最後かなぁ……」
「結局、鬼なかしが安定してるのよ。帰りましょう、鬼なかしに」
「そうね。エウリュアレの意見に賛成よ。こんな痛い一撃をもらうのなんか、嫌だわ」
「エウリュアレさんとメディアさんだけですから。そんなに喰らってないのは」
「余とマシュは、毎度の様に倒されておるわ」
「アタシもたまに倒されるからねぇ……」
結局、体力を半分ほど削ったあたりで全滅し、帰って来たのだった。
倒れたまま話す彼らは、中々奇妙な集団だった。
「はぁ……とりあえず、今日はもうキャンプ張って寝よう。明日に備えるぞ~」
「そうですね。BPもほとんどありませんし、そうしましょう」
「町の目の前でキャンプをするなんて、誰も考えないでしょうね……」
「仕方ないわよ。下手に屋内に入った方が危険なんだから」
「まぁ、よくある事さ。アタシらも、キャンプを張ってマスターが寝たら休もうじゃないか」
「そうね。さっさと済ませちゃいましょ。ネロも、いつまでもそこに寝てないで」
「うぅ~……余では力不足か……いや、この戦いが終わるまでには何とか倒せるようにする…!!」
「はいはい。じゃあ、そのためにも、早く体を休ませなさい。英霊って言ったって、無尽蔵に戦えるわけじゃないのよ」
そう言うと、全員はキャンプの準備を始めるのだった。
フレンドの力を借りて半分ですからねぇ……強いんですけど……どうやったらあれが倒せるのか、不思議でならないです。やっぱスカサハとかジャックとかカーミラさんとかがいないとダメなんですかね……
特攻欲しいよぅ……