「んふふ……マスターのパフェ……!」
「……本当に美味しそうに食べるわね……」
エウリュアレの正面で、美味しそうにオオガミが作ったパフェを食べるエレシュキガル。
なお、オオガミは今、ノッブの工房で昨日と同じようにノッブ達と遊んでいた。今回は孔明も参戦しているらしい。
「周回が終わったら作ってくれるって約束だったから。ちゃんと作って貰ったわっ」
「うんうん。それで、美味しい?」
「えぇ。とっても美味しいわ!」
「そう、それならよかったわ」
そう言って、自分のパフェも食べ進めるエウリュアレ。すると、食堂に入ってくるスカディとアナスタシア。
「ん。何やら美味しそうな物を食べているな。私の分はないのか?」
「無いわよ。アイスなら冷蔵庫の中よ」
「むぅ……仕方ないな。取ってくるとする」
そう言って、一人冷蔵庫へと一直線に向かっていくスカディ。
そして、アナスタシアはエウリュアレ達の方へと近付くと、
「いつもの、マスターが作ってくれたパフェかしら」
「えぇ、そうよ。まぁ、作った本人は遊びに行ったのだけど」
「そうよねぇ……だから作れないのでしょうし」
「作れなくはないでしょうけど、まぁ、エミヤが作ることになるかしら。もしくはキャットね」
「そう……いいわね。私も一度食べてみたいのだけど、そんなに作られないものなのよ?」
「えっ、ほ、本当に? 普通に提案してきたから、よくあることだと思ったのだけど……それに、クリスマスのパーティーの時に、よく分からない金色の器を5つ貰ったし……」
「……金色の器?」
「え、えぇ。とっても魔力のこもった器なのだわ。一応部屋に置いておいたのだけど……やっぱり貴重なものなのかしら……」
「……いつの間に聖杯を持ち出してたのかしら。後でマシュにバレたら大惨事でしょうに」
「そ、そんなに大変なものだったの!? ど、どうしようかしら……!」
エウリュアレの反応にあたふたと慌て出すエレシュキガル。
それを見て、エウリュアレはため息を吐き、
「別に、貴女が気にすることじゃないわ。むしろ、マスターが適当すぎるのよ。聖杯を勝手に持ち出して、気付いたら使ってるし……」
「今のところ、誰に使われているの?」
「……そうね。私、アナ、アビー、バラキー。そして、今回判明したエレシュキガルね。合計で……28個使ってる?」
「結構使ってるのね……」
「むしろそんなに手に入って良いものなの!?」
「まぁ、そこは例外というか……色々あるのよ」
「そ、そうなのね……」
「とりあえず、聖杯を盗んでもバレなさそうよね」
「それだけは本当に止めといた方がいいと思うわ……」
そうして、三人はスカディが戻ってくるまでそんな話をしているのだった。
あ、さりげなく聖杯をエレシュキガルに使ってます。周回アタッカーMVPですからねっ!