「アサシンとか、苦手だよ……」
「しっかりするのだ! ドレイク! そなたが倒れたら、誰が余に宝具威力アップと攻撃力アップをかけるのだ!」
「完全にドレイク船長を攻撃力上昇要員として見ていますよね、ネロさん」
「そりゃ、アサシン相手にしたらそうなるよ」
「案外、貴方も無慈悲よね」
「失礼な。俺はちゃんとアタッカーとしても運用してるから」
「そういう問題じゃないと思うのだけれど」
今にも消えそうなドレイクを必死でとどめようとするネロ。それを見て呟いたマシュにオオガミは反応し、エウリュアレに突っ込まれる。
「ノッブもメディアも、大変ねぇ」
「ナーサリー……ハブられたからってこっちに来たらお主も傍観者毒に侵食されるぞ」
「そうよ。こっちにいてもそんなに楽しい事は無いのだから、向こうに行って混ざってくればいいじゃない」
「無理よ。結局、攻撃力が足りなくて、ドレイクの代わりは勤められなかったもの」
落ち込んでいるナーサリーを見て、どうしようかと考えるノッブとメディア。
「そうじゃったか。いや、それは礼装が足りなかったからだって叫んでおるように見えたんじゃが」
「事実叫んでいたわよ。だから、ナーサリーもそんなに卑屈になる事は無いでしょ。礼装さえ完成すれば戦力なんだから」
「最悪、コスト問題なら部屋に籠っておるアンデルセンを引っ張ってくれば良いだけじゃしな」
「そうなのだけど……っていうか、傍観者毒ってなぁに?」
「それは……あれじゃ。こうやって見ているのがだんだん好きになってくるという奴じゃ。最悪当事者じゃなくても良いんじゃないかとか思い始めたら末期じゃからな」
「ふぅん? 難しい事は分からないわ」
「その方が良いじゃろ。さて、じゃあ、儂は見回りに行くかの」
「あ、私も一緒に行くわ。ノッブと居た方が楽しそうだもの」
立ち上がったノッブについて行くナーサリー。編成に組み込まれているメディアは追いかけるわけにもいかず、見送るのだった。
「はぁ……それで、アタシは礼装に余裕が出来るまで戦うのかい?」
「そうだね、そうなっちゃう。なんだかんだ言って、ドレイク船長が強い事に変わりはないし」
「そうかもしれないけど、まぁ、任せな。全力でやってあげようじゃないか」
「お願い。今日は次で終わりにするけど、明日からも頼むよ」
先ほどの状態から少し回復したドレイクはそう言うと、差し出されたオオガミの手に掴まり立ち上がる。
「それじゃあ、最後のアサシン部隊だよ。全力で叩き潰そうか」
「うむ! 余に任せよ!」
「援護は任せてください、先輩」
「ナーサリーの為さ。やってやろうじゃないか」
「明日には楽になるのでしょうし、やってあげるわ。感謝しなさい」
「あまり気は乗らないけど、出来るだけの事はするわ」
「それじゃ、全員、出撃」
そう言って、彼らは再度茨木童子に挑むのだった。
悔しい事に、ナーサリーを運用できなかった…!! 悔しい…!!
やはり限凸礼装が無いとキツイ感じ……明日には遮那王限凸を一枚作るんだ…!!