「グオォォォォォォォォォ!!!!!!」
「つ、強すぎるであろう!?」
「ふははは!! やはりヘラクレスが最強よぉ!!」
「ひぅ……わ、私なんかがいても役に立つんですか……?」
「マシュの次に優秀な盾でしょう?」
「ううぅ……殴られるのは嫌なんですけど……出きる限り頑張りますね」
両手を上げて叫ぶヘラクレスに、涙目で嘆くネロとドヤ顔で言うオオガミ。パッションリップの不安げな呟きは、エウリュアレが返答することで解決する。
「先輩。ドレイク船長はどうするんですか?」
「しばらく休憩! まぁ、もしかしたら次は無いかもしれないけどね!」
「そうですか。じゃあ、しばらくはこのパーティーなんですね」
「うん! 待機してもらってた皆には悪いけど、一回カルデアに帰って休んでもらうよ。ここだと、そんなに疲れも取れないだろうし」
「了解です。では、伝えてきますね」
「あ、いや、自分で行くよ。こういうのは他人に任せない方が良いだろうし」
「それもそうですね。では、私はこちらを見ておきます。皆さんが暴れないように」
「うん。任せたよ、マシュ」
「はい! 行ってらっしゃいませ、先輩!」
オオガミはマシュの言葉を聞いて、ぼんやりとしている待機組の方へと向かっていった。
「ぐぬぬ……ヘラクレスめぇ……余の活躍の場を奪いおって……!」
「まぁ待ちなさいネロ。今でこそそんなことが言えるけど、本気で耐久戦をするときは、貴方も主戦力になるのよ?」
「な……なに……!? 余が、耐久の要だと……? こう、派手なのではないのか?」
「派手な戦いなんて、うちのマスターはあまりしないわ。今回が特別なだけよ」
「そ、そんな……」
「絶望してる場合じゃないわよ、ネロ。本当の地獄は、まだ始まってすらいないわ。だって、貴方、まだ一回も耐久をしたことがないでしょう?」
まるで、ネロを慰めようとしているように見えなくもない状況。しかし、マシュはそこはかとなく違和感を覚える。
「そう言われれば、確かにそうであった……余は、あの魔性菩薩の時も、入れられていただけではないか……!」
「そう、戦いは始まってすらいないわ。これからどのような敵が出てくるか。主に、今回の高難易度の敵によって、誰がメイン戦力になるのかが決まるのよ……!」
「つ、つまり……そこで運良く余が活躍できる敵になれば……!」
「えぇ、そこは貴方の
「そうか……余は、そもそも戦う場所が違うのだな……!!」
「えぇ、えぇ……まだ、貴女が全力を出す場所ではないわ……!!」
「なるほど……目が覚めたぞエウリュアレ! 余は、まだ本気を出す場所ではないという事だな!!」
「えぇ、そうよ…!!」
そこで、ようやくマシュは気付いた。彼女の目的に。
つまり、
「(エウリュアレさん……道連れを増やすつもりです……!!)」
明らかに、耐久地獄への道連れを増やす作戦だった。そうすれば、上手くすれば自身が出なくても済むという考えなのだろう。
しかし、ネロが入れられないことはあっても、エウリュアレが入れられないことは無いのではないかと思う。こう、コスト的な意味で。
「お待たせ。って、なんかすごいネロがやる気だね? 何かあったの?」
「えっと、エウリュアレさんが――――」
「
「そ、そう? それならいいんだけど……本当に何があったの?」
「なに、エウリュアレが余に教えてくれたのだ。その活躍の場はこのような所ではないと」
「エウリュアレが…?」
ネロの言葉に反応してエウリュアレに目を向けると、面白いものを見る様な目でネロを見ているエウリュアレに気付いた。
その事から、大体の状況を把握する。
「よし。じゃあ、ネロは次の戦いのときに活躍してもらおう。茨木童子戦はヘラクレスに任せよう」
「うむ! 余は頑張るからな!」
「その意気だ! じゃあ、今日最後の茨木童子だ! レッツゴー!」
「おー!!」
元気いっぱいのネロを連れ、オオガミ達は再び茨木童子に挑むのだった。
感想で教えてもらった編成が恐ろしく強くて、たまに削り切れないけど完全に安定して戦える……攻撃力が違かった……
教えてくださった方、本当にありがとうございます<(_ _)>