「ふはは! 指示されるというのも面白いものだな!」
「久しぶりの戦いだったが……いや、まさかやられるとは思わなかったね」
「ん~、久しぶりに王の話をしたね。いや、まさか久しぶりのトークがあんなに長くなるなんてね」
「なに言ってるんですか。まだ短い方でしょう? 最長のときの半分にも満たないじゃないですか」
楽しそうに笑う始皇帝と、遠い目をするホームズ。
マーリンは喉の調子を気にしているが、玉藻はそれを見てため息を吐いていた。
「いやいや、流石に突然話をしろと言われて、一年近く話してないのにずっと話続けられる程の喉はしてないよ」
「そうですか。まぁ、喉がやられても治してやりますのでずっと話続けてくださいまし」
「君もずいぶんと悪魔じみてるよね」
「いえいえ。貴方ほどではないかと」
不適に微笑む玉藻と、頬を引き吊らせるマーリン。
「いやしかし、まだ朕の力が通用するようで良かった。もしかしたら通じないのではと思ったが、杞憂だったようだな」
「ハハハ。始皇帝の力が通じないのに私が駆り出させるわけありませんよ」
「そうか? うむ、まぁこれからも手伝うとしよう。まずはもう少し技術部の技術を手に入れないとだな」
始皇帝はそう言うと、考え込む。
そして、そんな四人を遠くから見ていたエウリュアレとマシュは、
「なんというか、呼ばれたは良いけどなにもしないで終わったわね……」
「ですね……というか、いつも後ろなのですが。私のアイデンティティーも始皇帝さんにほとんど取られたんですが」
「いえ、そこまでじゃないと思うのだけど……宝具打たないとターゲット集中無いし、無敵もないし」
「そうですね……チャージ減少にスタン、NP獲得が出来ますしね……あれ、私より優秀なんじゃ……?」
「まぁ、それ以上は考えちゃダメよ。少なくとも、マシュは確実に二回までは防衛できるじゃない。そこは適材適所ってやつよ」
「そ、そうですか……でも、やっぱり前の方と比べると……」
マシュがそう言うと、エウリュアレはため息を吐き、
「それはそれ。これはこれ、よ。あまり比べるものでもないと思うの。だって、それを言うと、男性相手なら私だけど、それ以外と考えると、弓王の方が優秀じゃない?」
「まぁ、それはそうですが……」
「でしょう? だから、マシュにはマシュの出来ることが。他には他の出来ることがあって……そして、特になにも考えず編成するのが私たちのマスターよ」
「あ、そこに繋げるんですね。なるほど」
結論は、やっぱりマスターは何も考えてないだろう。というところに落ち着いたのだった。
高難易度は強かった……でも、朕が強かった……流石朕!