「あ、まーちゃんだ。やっほー」
「やっほー。おっきー何してるの?」
ヒラヒラと手を振りながら近付いてくる刑部姫に、オオガミは手を振り返して答える。
「いや~、久しぶりに来たけど、変わってない感じで良かったよ。うんうん。まーちゃんが働いてるのは想定外だったけど。あ、手伝わないからね? 姫は原稿が忙しいんだから」
「そう? 後で遊技場でゲーム大会やるつもりだったんだけど、原稿が忙しいなら仕方ないね。誘うのは止めておくよ」
「えっ、なにそれ姫聞いてないんだけど」
「まぁ、今初めて言ったし……でも、原稿忙しいんでしょ?」
そう言うと、刑部姫は目を泳がしながら、
「あ~……いや~……べ、別に時間はあるしぃ? まだまだ余裕あるから、一回くらい遊んだって全然平気だしぃ?」
「そう? じゃあ、エントリーしとく?」
「するする~。まーちゃんに姫の本気見せてあげるし。姫、強いんだからね」
「うんうん。知ってる。けど、今回はそう簡単に行くかな? 孔明先生もエントリーしてるからね」
「ふぅ~ん? まーちゃんは出るの?」
「いや、今回は進行役。裏方はBB一人だよ」
「えぇ~? BBちゃん一人とか、大丈夫? 人手足りてる?」
「まぁ、BBならいけるって信じてるし。むしろいけないわけ無いし」
「言うねぇ……ちなみに、まーちゃんのいつものメンバーは誰が出るの?」
「ノッブだけかなぁ……いや、茶々も行くかも」
「そっかー……じゃあ、他のメンバーを集めるの、頑張ってね」
「うん。姫も知り合いに声をかけてくれるとありがたいよ」
「ま、まぁ、声をかけられる人がいたらね。うん」
刑部姫はそう言いながら、立ち去るのだった。
そして、それと入れ替わるようにやって来たのはエリザベート。
「ちょっと子イヌ。ライブステージは出来たの?」
「あ、エリちゃん。一応完成したけど、見に行く?」
「ん~……そうね。見ないと演出も考えられないしね。行くわよ子イヌ!」
「うん。あ、ちょっと待ってね。サクッと用事済ませてくるから」
「んもぅ! 子イヌはいつも準備が悪いんだから! 私のマネージャーなんだから、もっとちゃんとやってよね!」
「いや、わりと予定に無かったんだけど……あ、いや、なんでもないよ。とりあえず、マシュに言ってからじゃないと、締め上げられる可能性があるから……」
「そ、そう……なら仕方無いわね。私も手伝うから、さっさと終わらせてステージを見に行くわよ!」
「うん。エリちゃんがいるならさっさと終わるでしょ」
そう言って、二人は歩き出すのだった。
HF見てきました。めっちゃ面白かった!(ネタバレしない最大限の配慮