「……平和だとやること無いわよね」
「いや、流石にイベントの休憩は欲しいんだけど」
マイルームのベッドで横になっているオオガミの隣に腰掛けるエウリュアレ。
ベッドをもう少し大きく出来ないかと考えていた時期もあったが、今では諦めて腰掛ける事にしていた。
「そうは言ってもね、意外と素材がないのよ。逆鱗も、心臓も、貝殻も。種火だって、そのうちなくなるわよ、絶対」
「まぁ、すぐ使いきっちゃうしねぇ……でも、補充は疲れるし……リンゴ無いし……」
「……まぁ、だらだらするのも良いわね。でも、私が暇なのだけど」
「あ~……うん。それなら、何かしようか」
「そうやって、特に理由もないのに付き合ってくれるんだもの。助かるわ」
「別になにもしてないけどね」
「謙虚なのも得点高いわよ」
なんて、茶化しながら立ち上がるエウリュアレ。
オオガミもすぐに起き上がり、エウリュアレの後ろに行く。
「それで、どこからいく?」
「まぁ、安定の工房かしら。でも、今日はまだお菓子を食べてないのよね……」
「一日中部屋に籠ってたしね……食堂に行く?」
「ん~……そうしましょうか」
そう言って、二人は部屋を出るのだった。
* * *
「それで、ようやく顔を出したと言うことか」
「うん。本を読んでただけだしね」
「それで頼むのがラーメンというのは、いささか胃に負担を掛けすぎじゃないか?」
「いやいや、そんなことないって。だってほら、隣は饅頭を山のように積んで食べてるわけだし」
「サーヴァントと一緒にするな。というか、彼女はもうそういうレベルの話じゃないだろう」
「まぁ、お菓子はかなり食べる方だし」
オオガミの隣にいるのは当然のごとくエウリュアレ。そして、その前には、オオガミの言うように山のように積まれている饅頭と、エウリュアレにバレまいと反対側から饅頭を食べ進めるバラキーがいた。
「……言わなくていいのか?」
「いや、エウリュアレは気付いてるだろうし、その上で放置してるなら良いかなって。あんまり言うと睨まれるし」
「そうか……いや、それならいい。気にしないでくれ」
「うん。分かったけど、とりあえず、エウリュアレが無茶を言ってくるなら報告してよ。対処するから」
「あぁ……それは頼んだ。戦力的にというよりも、地位的に彼女がほぼ頂点にいるから、下手なことを言えないからな。旅行最終日の新シンは散々な目に遭っていたからな……」
「あ、うん……あれは自業自得な気もするけどね」
オオガミはそう言いつつ、エウリュアレが見ていないところで何をしているのが知る必要があるかもしれないと思いつつ、エミヤ特製ラーメンを食べるのだった。
イベントがないとネタに悩む日々……でもイベント用のリンゴがもうほとんどない……!