「ふぅ……何度も同じ戦いをしてると、だんだんと疲れてくるね」
「そうですね。というか、結局おにぎりは食べないんですか?」
「ん~……時間かかるからねぇ……一回の戦闘でかかる時間が違うよ」
「というか、やっぱり私たちは出ないじゃない。私としては良いけど、ネロが暴れそうよ?」
「うむ! やっぱり暇死しそうだ!!
「そんなこと言われてもねぇ……ゲフッ!」
どうしたものか。と地面に座りながら考えるオオガミ。
そんなオオガミの後ろから抱き着くネロ。
「ちょ、ネロさん! 何してるんですか!!」
「むぅ……さすがの余も、暇すぎたせいで疲れておるのだ。これくらい良いであろう?」
「それは……良いんでしょうか?」
「それを尋ねられても……まぁ、俺は良いんだけども」
「まぁ、マスターが良いなら良いんじゃないの?」
「そうですねぇ……別に、私たちが何か言う事でもないですし」
「ふふふ……これで余を邪魔する者はいないという事だな」
「むむむ……先輩。無理に受け入れなくてもいいんですからね?」
「うん、まぁ、次に茨木童子に突撃するまでの短い間だし、良いかなって」
にやりと笑うネロに若干不満そうなマシュ。オオガミは苦笑いで答えるが、何となく嫌な予感がしてきた。
「むむぅ……じゃあ、先輩。私も良いですか?」
「えっ? ど、どこに来るのさ…?」
「それは……じゃあ、ここで」
そう言ってマシュが座ったのは、オオガミの膝の上。
重いとは言わないが、身長が身長なだけに、目の前がほとんど見えない。
「これ、どういう状況……?」
「あら、良いじゃない。ある意味英雄らしいわよ。こういうところで発揮する様なモノじゃないけど」
「エウリュアレの言葉にすごい棘がある気がするんだけど……」
「むむむ……私もちょっとだけ混ざりたいです……」
「止めなさいリップ。今あそこに突撃したら、ただじゃ済まないわよ?」
「た、確かに……二人とも、目が怖いです……」
「でしょ? だから、アレは遠くから見てるのが一番よ」
「なるほど……」
「ちょっとエウリュアレ? パッションリップをそっちに持って行かれると、俺を助ける人がいないんじゃない?」
「あら、助けてほしいの? 救助って名目で絡んでほしいだけじゃなくて?」
「違うってば。これだと、次に何時出れるのか分からないから教えてほしいんだよ。この状態のマシュは大体ポンコツ化するって皆言ってるから」
「ひ、酷い言われようです! 私は全然そんなことないですから! 変な事言わないでください!! 誰ですかそんな噂を広めているのは!!」
「エルキドゥとエリザベートがそんなことをぼそっと言ったのが始まりで、広めたのはノッブよ。めちゃくちゃ楽しそうに広めてたわ」
「あぁ、そこから来てるのか……」
「分かりました。帰ったら信長さんは叩きまくります。容赦しませんよ」
酷い言われように反応して怒るマシュ。とりあえず、怒りの矛先はノッブに向くことで一時保留という事になった。
「あぁ、そろそろ溜まるわね。行くのかしら?」
「あ~……うん、行こうか。ってことで、離れてもらえると助かるんだけど」
「むぅ……仕方ない。ここは諦めて離れようではないか。それなりに休めたしな」
「感覚的に短い時間でした……残念です。これが終わった後にもう一回お願いします。先輩」
「ぬわ!! マシュめ……そんなことが許されると思っておるのか……!! 余もお願いしたいのだが!!」
「えぇ~……仕方ない。今日だけだよ?」
「ありがとうございます! 先輩!!」
「分かった!! よし、これで次の戦闘も乗り切れるぞ!!」
異様に元気になった二人は、天高く拳を突き上げると、それぞれの武器を構えて突撃していくのだった。
「…………いや、ネロは戦わないでしょ?」
「エウリュアレ。それは言わない方が良いんだよ」
「……まぁ、元気になったから良しとしましょうか」
エウリュアレは一度大きくため息を吐き、オオガミと共に先に向かっていったマシュ達を追いかけるのだった。
ううむ。ネタが切れるとこっち方面の話になってしまう……もう完全に同じことの繰り返しですからね……ヘラクレス無双ですよ。宝具・バスター・バスター・エクストラで150万を削る時がありますし。
でも、何となく対応が家族っぽい所があるんですよね……完全にマシュやネロを恋愛対象として見てねぇぞコイツ。