「ふはは!! やばい終わる気がしない!!」
「リンゴがどんどん溶けていくわね……」
「私、そろそろ握力無くなって来たんですけど……握りつぶすの大変なんですけど……一周につき大体二回握りつぶすんですけど……」
「うわはは!! なんか途中から儂見てるだけじゃし、全然構わんわ!! もっとやれい!!」
「覚えて置くといいよ信長君……君もいずれこちら側に来る時が来る……その時は、笑っていられなくなるよ……全体宝具はいずれこうなるのさ!」
「その時は私も嬉々として知力を振り絞ってやろう。バフはガン済み。楽しそうだろう?」
「儂やっぱ帰りたいんじゃけど!!」
シンで周回をしているオオガミ達。
キャスター達の今にも死にそうな表情を見て、一瞬で顔を青くするノッブ。
「まぁ、頑張れば明日の午前中に終わるでしょ。強化クエスト優先でいいんじゃない?」
「もとよりその予定だけど、消費リンゴ量がエグイ……」
「でも石の為の致し方のない犠牲よ。そのうち増えるでしょ」
「……まぁ、必要経費って事で……」
仕方ないとばかりにため息を吐くオオガミ。
そして、再び周回へと向かうのだった。
* * *
「最近マスターさんがあんまり構ってくれないの」
「ま、マスターも忙しいみたいだし、仕方ないと思うよ?」
「うんうん。というか、最近貴女もここに入り浸ってるじゃない」
「それ言われると弱いわ……」
机に頭を乗せてぐだ~っとしているアビゲイルと、イリヤたち三人組。
机の中央に置かれているお菓子は、全部アビゲイルが食堂から持ってきたものだったりする。
「それで、今日は何しに来たの?」
「ん~……特にないわ。何となく来たの。ナーサリーたちはバラキーと一緒にいるんだもの」
「随分とあいまいな理由ね……」
「まぁ、私は全然かまいませんよ? 美少女たちによるお茶会も十分絵になりますし!」
「姉さん。この前それをして触手に締め上げられていたじゃないですか」
「それで諦める私じゃありませんよぉ!! 何度だって挑みますとも!!」
そう言って騒ぐルビーとサファイア。
とはいえ、アビーが前回ルビーを瀕死にした犯人なので、何か変な行動をとった瞬間締め上げられるのはルビーも分かっているはずなのだが、
「では、録画を――――しませんっ!! しませんってば破壊はしないでぇ!!」
「姉さん!!」
「性懲りも無く……何度だって締め上げてあげるわよ」
「珍しくルビーが負けてる……」
「本当に珍しいわよねぇ……」
ルビーが悲鳴を上げている状況に、イリヤたちは珍しいものを見る様に見ているのだった。
前半の狂気、後半の平和。予定では50個ちょいの予定だったんですけど、強化クエストとか絆レベル上昇石のおかげで予定より増えそう……60は確実に……