「やぁマスター。久方ぶりだね。元気だったかい?」
「あ、羊のお兄さん。自分から出てくるなんて珍しいね。でも残念ながら三ターンをする予定は今のところ無いからごめんね」
「いや別に周回をしたくて現れたんじゃないということだけ知っておいてほしいかな」
冗談半分で言ったオオガミの言葉に、笑顔のまま焦ったように言うマーリン。
「それで、何の用?」
「あぁ。高難易度はどうだった? そこまでは見ていなかったからね。聞いてみようかと」
「あぁ、うん。終わったよ。過程はアナに聞いてみたら?」
「う~ん……正直、彼女には嫌われてる気がするんだけど……」
「じゃあ、諦めた方が良いと思うよ」
「意地悪だなぁ……教えてくれてもいいと思うんだけど」
「残念ね。彼も私の妹も、教えてくれないわ。その方が面白そうだもの。えぇ、そうね。
「あ、ステンノ様。食堂行きます?」
オオガミの後ろからすっと現れるステンノに、何とも言えない顔になるマーリン。
「そうね。でも、私よりも
「あ、そう? じゃあまた後でね」
「えぇ、また後で会いましょう」
そう言って去って行くステンノ。
それを見送ったオオガミ達は、
「……本当に教えてくれないのかい?」
「まぁ、ステンノ様もああ言ってたし。教えてあげない方向で」
「え、えぇ~……中々捻くれてきたね……もっと素直になっても良いと思うんだけど」
「正直、言おうと思ったところにステンノ様の登場があったので、こっちからは言えないのです。どうにかしてBBを捕まえて知った方が良いかなって思います。ファイトだよお兄さん」
そう言うオオガミに、苦笑いになるマーリン。
「えっと、なんでBBなんだい?」
「そりゃ、お兄さん並みに監視してるしねぇ……しかも、無駄に記録なんかしてるから。聞いてみた方が良いと思うよ?」
「なるほどねぇ……とすると、あそこかな? そうだね。行ってみるとするよ」
「あれ、ばれてる? なら、大丈夫かな。ファイトだよお兄さん」
「投げやりだねマスター君。だけど私は楽しむためにやれるだけの事をしようじゃないか」
そう言って、歩いて行くマーリン。
オオガミはそれを見送った後、食堂に向かうのだった。
はい。今回の高難易度はゴルゴーン三姉妹による魅了ハメコンボで悩殺でした(ミスって何度か殴られたけど全員瀕死ながら生存)