「ただいま~」
「ん。今帰ったかマスター。心労で体調を崩したマシュの代わりに儂が来たぞ」
「あ、BBちゃんも臨時出張中です~。後でセンパイ印のお菓子ください。報酬です」
そう言って、何故か他の職員に交ざって仕事をしているBBとノッブにオオガミは首をかしげる。
「マシュが心労で倒れたって、どういうこと?」
「それに関しては、センパイにも心当たりあるんじゃないですか? ヒントは石です」
「ごめん、心当たりしかない。すまないマシュ……」
「部屋で休んでるから、見舞いに行ってこい。んで、終わったらキッチンに行って適当に何か作って持っていけ。こやつの報酬とか、勝手に言ってるだけじゃから無視しとけ」
「あれ!? じゃあ私、何のためにこんな面倒なことをやらされてるんですか!?」
ノッブの裏切りに困惑するBBだったが、オオガミは迷うことなくノッブの提案に頷き、管制室を出ていく。
それを静観していたエウリュアレとメルトは、
「まぁ、ここ最近、貯まっては無くなり、貯まるかと思いきや無くなりを繰り返してたから、流石に耐えきれなくなったみたいね」
「なんでそんなに取られやすいのかしら。防犯システムはどうなってるのよ」
「マスターはシステムに引っ掛からないから、止めようがないのよ」
「素直に諦めれば良いのに」
防犯も何も、所有者はオオガミなので、自由に取り出し出来るので、マシュによる物理的防御がなければ普通に持っていかれる。
なので、防護など無いのだが、貯蓄しない主義のオオガミが不安でしょうがないので、マシュは自分が管理しようと躍起になっているのだった。
とはいえ、それが実を結んだことがないのは周知の事実であった。
「さて、BB。仕事も終わったことじゃし、食堂に行こう。儂、南国風のパンケーキを食いたい」
「あれ、結構量があると思うんですけど……あ、引き継ぎデータは置いておくので見てといてください。じゃあ、行きますよノッブ」
「うむ。エウリュアレとメルトも行くじゃろ?」
「えぇ。行くわよ」
「最近、BBと行動しているのが不満だけど、まぁ良いわ」
「なんですか。そんなに不満なら帰っても結構ですからね。私は断固帰りませんけど」
「あら、私も帰るつもりはないけど。早く行くわよノッブ」
「お、おぅ……儂らをお主らのいざこざに巻き込むんじゃないぞ~」
「巻き込むならマスターにしなさいね。面白そうだから私も見に行って上げるわ」
そう言って、互いをにらみ合いながら進んでいくBBとメルトの後ろを、ノッブとエウリュアレはついていくのだった。
最近ガチャを回し続けるから……