映画撮影かぁ……(今回はどんな謎解きかしらね)
「映画……映画かぁ……ビデオカメラ……いいよねぇビデオカメラ。どう思う?」
「撮りながら聞かないで。何となく壊したくなっちゃうわ」
「ビデオカメラにトラウマでもあるんですか……」
どことなく不機嫌そうなエウリュアレを見て、仕方ないと思いビデオカメラを別の方向へ向ける。
その先にいた邪ンヌはエウリュアレの何倍も不機嫌そうにしていた。
「あ、メインみたいにドヤ顔かまして配役の一人だった邪ンヌさん。気分はいかがです?」
「これが嬉しそうに見えてんのなら、今すぐ眼科に行くべきよ」
「おっと。地雷を踏んでしまったみたいだ。ところで、いつまで水着なんです?」
「じゃあさっさと本来の霊基を召喚してくれるかしら! 一年中水着の気持ちがわかる!? 意外と寒いわよ!?」
「むしろ意外とで済んでる辺りさすが英霊だよね。極寒地獄ですよ冬とか特に」
「だから通常霊基が欲しいのですが! 冬のためにコートのひとつでもくれない!?」
「まぁまぁ。これから夏だし、今からコートとか、むしろ変態だよ?」
「冬支度なのですが!?」
おそらくこれからも水着で居続けるであろう邪ンヌに涙を流していると、後ろからつつかれる。
振り向くと、そこにはアビゲイルがいた。
「ま、マスター……もしかして、それ、ビデオカメラというものかしら!」
「うん。貰い物だけどね。イベントが終わっても使えるならホームビデオみたいのでも作ってみようか」
「あら、それはいい提案ね。それなら映っても良いかも」
そう言いながら、アビゲイルの腕抱き付くエウリュアレ。
「……今さらだけど、エウリュアレって本当に小さいよね。何となくお姉さんっぽくしてるけど、身長だけならアビーの方がお姉さんだよね」
「あら。身長だけが姉の条件だと思わないことね。もしそうなら、メドゥーサが姉みたいだわ。次言ったら血を抜くわよ」
「つい最近起こった悲劇を話題に出してくるなんて……めちゃくちゃ想像できるから止めてほしいんですけど」
ふふふ。と不敵に笑うエウリュアレに、オオガミは苦い顔をしつつ、
「まぁ、エウリュアレは事実姉としての威厳があるし、アビーが妹になるのは避けられない事実だよ」
「あ、あれ? それ、良いことなのかしら……なんとなく、負けてるって言われてる気がするのだけど……」
「妹には妹の魅力があるよ。うん。アナとかに相談してみたらいいんじゃないかな。あとルビー」
「なんでかしら。ルビーさんだけは絶対にダメな気がするわ」
そう言って困ったような顔をするアビゲイルに、エウリュアレも頷くのだった。
短すぎて続きが気になって悶絶してる私です。ちなみにガチャはまだ出来ません(吐血
エウリュアレがカメラを苦手としてる理由は実はそんなになかったり。でも、気が乗らない時ってありますよね。