「さて、バーサーカーだから、NPチャージによるゴリ押しの時間です。つまり孔明先生の出番です」
「要らん。そんな出番は要らん。火力要員でマーリンでも呼べ」
「ふ、ふふ、ふふふふふ。ようやく解放された! 助かったぞ~!!」
オオガミの宣言によって、いつもより三割増しで機嫌が悪い孔明と、滅多に見せないであろう笑顔を浮かべたスカディがいた。
そこへやって来た巌窟王は、
「では、一度帰らせてもらう。明日、また呼ぶのだろう? なら、急速は早めの方がいい。ついでにマシュやエルキドゥの様子も見てくるとしよう」
「ま、待て。明日また呼ばれるのか? 本気か? 流石の私も怒るぞ?」
「あはは……巌窟王。お願いね」
「あぁ。お前こそ、倒れぬように注意するがいい」
そう言って、抵抗するスカディと共にカルデアに帰還する巌窟王。
それと入れ替わりで来たのは、
「いつもニコニコ! 貴方の隣に這い寄る後輩。BBちゃんです! 待ちわびました? 待ちわびましたよね? でもそんな情けないことを口に出来ない恥ずかしがり屋なマスターさんに、優しいBBちゃんは自ら来てあげましたよ!」
「うん。呼び出したもんね。来てくれなかったらノッブに連絡するところだったよ」
「あ、それはマジで止めてください。わりとお仕置きが洒落にならないので。容赦なく宝具放ってくるんで普通に致命傷です」
いつにも増して真顔で答えるBBに、オオガミは苦笑しつつ、
「身内にも容赦ないあたり、実にノッブらしい……でも、あくまでも来なかった場合だからね。うん。よく来たね。ようこそ周回エリアへ」
「う~ん。今すぐ帰りたいですね!」
ハッキリと言い切るBBは、今からやるであろう事がしっかり分かっているのだった。
「あ。そういえばセンパイ。帰ってきたら顔を見せるようにって、アナスタシアさんが言ってましたよ? 何かしたんです?」
「え……いや、何もしてないはず……うぅむ。何かしただろうか……」
考えるオオガミに、BBは首をかしげ、
「怒ってる感じではなかったんですけど、どちらかと言えば、困ってた感じと言うか……まぁ、行けば分かりますよ。もしかしたらハンティングクエストが終わったらすぐにイベントかもしれないですけどね。出来るだけ早く行った方がいいかと。具体的には夏前に」
「すごく具体的だね? 明らかに用事の内容分かってるよね?」
「いえいえ。そんなことは無いですよ。えぇ、はい」
そう言いながら目を逸らすBBを、オオガミはしばらく怪訝そうな目で見つめていたが、
「まぁいいや。行くよ。杭が我らを待っているのだ!」
そう言って、オオガミは歩き出すのだった。
孔明先生なら大体のことは対応できるって信じてる……あと、水着BBが強いってのは前から知ってる……最強コンビでは?