「よしよし。いい感じだね。完成はもうすぐだ!」
「英霊パワーによるゴリ押し建築……というか、このときのための自作ちびノブだった気がするんですけど……」
「うわははは! マシュに全部持ってかれたんじゃから諦めい! でもやっぱり人員はもう少しほしかったな!」
八割方ステージを作ったノッブ達。
途中ほとんどをBBが作っていたが、ノッブがほとんど働いてないということで全力の抗議を受けて、仕方なく手伝っているノッブが印象的だった。
「さて。後は舞台装置なんじゃが……何が必要か聞いておくか」
「エリザベートさん、何気にいっぱいいますからね……ランサーの方と、メカの方の、計二人――――一人と一機? に聞くだけでいいんじゃないですか?」
「そうじゃなぁ……ランサーだけだと、話が噛み合わんかもしれん……つか、二人とも呼べばいいんじゃないか? 儂天才じゃん! よしマスター! さっさとエリザを呼べい!」
「えっ、連絡手段無いんだけど?」
そうオオガミが言ったときだった。
突然真横に出現する門。そして、そこから転がり出てくるのは、もはや追跡能力察知能力完ストしてるんじゃないかと誰もが予感している時空超越邪神系幼女ことアビゲイルだった。
「呼ばれた気がして二人を置いて来ちゃったわ。それで、何かご用はあったかしら?」
「あ、いや……うん。まぁ、あるにはあるけど、アビーはゴーレム用の門を開いてるって巌窟王から聞いてたけど、良かったの?」
「……だ、大丈夫よ。門は閉じてないもの……ちょっと大変だけど」
そう言って、視線を逸らすアビゲイル。
そんなアビゲイルに頼むのはどうかと悩むが、これで頼まない方がショックを受けそうだなと感じたオオガミは、
「えっと、エリちゃん呼んでくれる? ランサーと、メカエリちゃんの初号機の方。お願いできる?」
「えぇ、もちろん! でも怪我をしたら怖いから、ちょっと向こうに行って直接呼んでくるわ」
「うん。お願い」
オオガミがそう言うと、アビゲイルは門を開いてカルデアへ戻る。
「あ。ついでに機材も持ってきてもらえばよかったか……」
「あぁ、いえ。それは私が持ってくるので問題無しです。ってことで行ってきますね~。後の事はよろしくお願いしますね!」
「あっ、待て逃げる気か貴様っ!」
しかし、ノッブが止めるよりも早く門を潜って消えるBB。
逃げられたノッブは深い深いため息を吐くと、
「まか、是非もなし。何とかして完成させるとするか。そろそろ資材も運び終わるしな……ゴーレムを借りればなんとかなるじゃろ」
「まぁ、うん。頑張って」
若干目が死んでるノッブに、オオガミは苦笑いをしながらそういうのだった。
ついに直前イベント始まった……でも実質関係ないので虚無期間とあんまり変わらないのである意味楽……