「なんというか……本当にピタリと止まるんだな……」
「そうだとも。だからほら、最近は孔明君が必死でやっているだろう?」
「お前ら、好き勝手言いやがって……スカディはともかく、お前はなにもやっていないだろうが……!」
何時からだろうか。誰が言うでもなく自然と集まる過労死組メンバー。大体休憩室の隅なり食堂の隅なりに集まっていたりするが、今日はスカディの部屋に集まっていた。
だが、忘れてはいけない。スカディは一人部屋ではないのだ。
「ねぇ……どうしてみんなここに集まるのかしら」
「それはもう、ここが涼しいからね?」
「避暑地だ。我慢してくれ」
「そのせいで私が暑いのは全く納得がいかないのだけど。あなた達が氷になりなさい」
「「それは断る」」
息ピッタリで拒否するマーリンと孔明。
アナスタシアはそれにかなりイラっとしたものの、すぐに気を取り直し、
「まぁ、後でマスターに持っていってもらえば良いかしら。きっと喜んで持っていってもらえるわ」
「ぐっ……奴に出てこられたらここから出る他あるまい……なんとしても阻止しなくては……」
「いや、君がいる時点で無理じゃないかな? 今、ことカルデアにおいて千里眼に匹敵するレベルで監視網を張ってる子がいるからね。彼女の告げ口一発でここがばれるよ」
「迷惑すぎる! 何処にいる! 潰してくれる!」
「BBだね。廊下を歩いてれば会うんじゃないかな?」
「……監視網から逃れる術を考える方が有意義そうだ」
悟ったような顔で明後日の方を見る孔明。
そんな孔明を見つつも、アナスタシアは、
「BBさん、確かこの部屋にもつけていったと思うのだけど。要するに、今のやり取りは駄々漏れだと思うわ」
「そんなバカな!?」
「さてはスカディ、僕たちを嵌めたね!?」
「私も初耳なのだが! 真実なのかアナスタシア!」
そう言って、騒ぎ始めたときだった。
突如として開かれる扉。そこから覗くオオガミの目。
全員がビクリと反応し、
「孔明先生! 出番ですよ!」
「い、嫌だ! 行きたくないからな!?」
「問答無用! 今だアビー! 捕獲!」
「了解よマスター!」
その声が響くなり、孔明の足下に生まれる門。
そのまま自由落下して孔明が消え、
「あぁ、そういえば、マーリンのことをノッブが探してるんだった。ついでに送っておいて!」
「はーい!」
「ついでとか、ちょっと失礼じゃないかな!?」
叫ぶマーリン。しかし、その言葉にオオガミが返答するよりも早く、門の向こうへと行ってしまった。
そして、嵐のように彼らが過ぎ去ったあとで、スカディはアナスタシアに、
「さっきの話……本当だったのか……」
「完全に冗談だったんですけど……」
その返答に、スカディはもちろん、アナスタシアも不安になり、部屋中を捜索するのだった。
何気に今の周回のメインアタッカーはBBちゃんを運用していたり。といっても、孔明で無理矢理二連射で、2wave目を北斎さんが流してるんですけどね。一切スマートさを感じない……