今日のカルデア   作:大神 龍

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なんだったんじゃ一体(ノッブの自業自得じゃないです?)

「ふぅ……なんだったんじゃ一体……つかBB。別に手伝ってもよかったんじゃよ?」

「えぇ~? だってほら、銃弾と炎が飛び交うとか、BBちゃん的には服が焦げる可能性があるので却下と言いますか……きれいなお肌が煤けるとか、論外ですね!」

「ついこの間まで鉄と油にまみれて作業していたくせによく言うわ」

 

 やれやれ。とでも言うかのように首を振るノッブ。

 突如として工房を襲撃してきたアシュヴァッターマンと茶々のファイアーコンビに驚きはすれど、すぐさま反撃に移るのはここならではだろう。

 ちなみに、なにもしてないと言われているBBは戦闘の影響で壊れそうなものを奥の部屋に移動させていたりする。

 

「で、こ奴等はどうするか……おそらく首謀は茶々だと思うんじゃが……」

「まぁ、アシュヴァッターマンさんにはちょっと悪いことしましたし、茶々さんだけ発電所行きにしますか」

「そうじゃな。じゃあ、アシュヴァッターマンは儂が持っていくから、茶々は適当に放り込んでおけ」

「は~い。手早く済ませて、部屋を元に戻しておきますね~」

 

 そう言って、二人はそれぞれアシュヴァッターマンと茶々を抱えて別れるのだった。

 

 

 * * *

 

 

「という訳じゃ。うむ。んじゃ、預けたぞ」

「おいおいおいおい! なに自然にオレに預けようとしてるんですかね!?」

 

 廊下を歩いていたロビンを捕まえ、一方的に押し付けるノッブ。

 

「全く、いい加減にしてくれよ? 未だにマスターにはマント奪われたままだから違和感あるし。これ以上面倒事は嫌なんですけど」

「気持ちは分かる。儂も面倒なのは嫌じゃし。だから、とりあえず任せられる奴に任せるのが一番じゃろ」

「そりゃそうだが……いや、まさかそれがオレだとか言う気です? 正気かアンタ」

「そういうつもりじゃし、もちろん正気じゃ。というか、顔の広さに関してはお主以上はそんなにいないと思うんじゃけど。どうせ、押し付けられるのはもう分かってるから、誰に渡すかを今考えてる最中だと思ってるんじゃが、深読みのし過ぎと言うわけではなかろう?」

「……いやまぁ、そうなんですけど。つっても、カルナの所に連れていくくらいだがな」

「ん。まぁ、それで十分じゃろ。ほれ、持っていけ」

「マジで押し付けんのかい。そこまで聞いたら仕方ないから持っていってやるとか無いんですかね?」

「うむ。そこまで聞いたのなら仕方ない。持っていかせてやろう」

「理不尽すぎる!」

 

 しかし、ロビンはそう叫びながらも、ノッブに差し出されたアシュヴァッターマンを受けとるのだった。




 苦労人ロビンさん。なお、未だにマントは帰ってきてない模様。

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