突撃エリちゃん!!(二度目だと思うのだけど!!)
「エリちゃ~ん!!」
「うわぁ!? こんな展開前も見た気がぐほぁ!」
つい最近似たようなことがあったような気がすると叫びつつも、避けることもなくオオガミの飛び掛かりを受けて倒されるエリザベート。
完全に受け止めてくれるものだと信じて飛び込んできているので、一切遠慮がないのがオオガミだった。
「いったたた……全く、ちょっとは速度抑えなさいよ……受け止めきれなかったら私じゃなくて貴方が怪我してるのよ? 分かってる?」
「大丈夫大丈夫。ちゃんと受け止められなかった時用の対策してるから」
「そうなの? ならいいけど……いえ、やっぱダメよ! そもそも、アイドルを押し倒すのはマナー違反じゃない!?」
「それは反論できない……うむむ。そうすると、どうしたものか」
う~ん。と考え込むオオガミに、エリザベートは困ったように首を傾げつつ、
「普通に声をかけてくれればいいと思うの。なんでタックルしてくるのよ」
「合法的に密着できるからでは……正直、身近で密着して犯罪臭漂わないのはエリちゃんだけでは……」
「め、メルトとかいるでしょ? 私にこだわる必要なくない?」
「他は何というか、悪友というか、なんというか、返り討ちに遭って殺されそうと言いますか……気軽に触れられるのが良いと思うんですよエリちゃんは」
「そう言うのはなんか違くない? 私の理想じゃないんだけど……」
「まぁまぁ。何とかなるって」
うんうん。と頷きながら、前回同様エリザベートを助け起こすオオガミ。
納得いかないような顔をしながらも、その手を取って起こされたエリザベートは、
「それで、今日は何の用なの?」
「うん? いや、突然のエリちゃん成分補給に」
「えっ、何それ。怖いんですけど……私、何時の間にそんな成分を出せるように……」
「この成分を出せるようになったらきっとアイドルとして大きな一歩だと思うんですよ。なので、問題ないんじゃないかなって。むしろどんどん出していこうよ」
「いや、なくても問題だと思うのだけど……むしろ、出せた方が不気味なんだけど……」
「まぁまぁ。とりあえず、おそらく次に来るであろうルルハワの為に、練習しておきましょう。レッツゴー!」
「な、なんでそんな急に!? 何かあったんでしょ!? ねえ、何があったの!?」
まぁまぁ。と言いながらエリザベートの背中を押してシミュレーションルームに移動していくオオガミ。
なんだか違和感を感じつつも、エリザベートは強く抵抗しないまま、連れて行かれるのだった。
エリちゃん病は時々発病する、エリちゃん不足による発狂を引き起こす危険な病です。かかったものは全国放送でエリちゃんのライブCDを流すなどの暴挙に出ます。たぶん。