「うわははは!! メルトが全部蹴り殺すぜオラァ!」
「えぇ、えぇ! 魔神柱も蹴り殺したし、殺生院もまた蹴り殺したし、BBなんて、二人に増えてくれたから二度も蹴り殺せたわ!」
「もうイヤなんですけど! ほんっとうにメルトは私の邪魔をするんですから!!」
「私も納得いきません。なぜそこでわざわざメルトを用意してくるのですか。ルーラーの方々を使ってくださるのが慈悲というものでは!?」
「ルーラー特攻持ちながらルーラー催促するとか、明らかに狩りに来てるじゃない……」
全て容赦なく蹴り砕いていったオオガミとメルトは大変上機嫌で、それとは対照的に、泣き出しそうなBBと不満全開のキアラ。
不満を言っているキアラに突っ込みつつ、エウリュアレはため息を吐き、
「とりあえず、あとはポイント全部貯めて、素材交換して終わりよね。あぁ、楽しみね。いつ遊ぶのかしら」
「うん、まぁ、有耶無耶に出来ないとは思ってたよ。まぁ、明後日くらいに遊ぼうか。明日は準備だね……」
オオガミはそう言って少し考えると、
「よし。お姉ちゃん理論的には敗者は勝者に従うものらしいので、BB。ノッブを呼んできて。こっちは邪ンヌ達呼んでくるから。BBのお金で打ち上げしよう!」
「それはいいわね! すぐ行きましょう! お店は私とメルトで探してくるわ!」
「ほらBB。通信機持ってるでしょ。出しなさい」
「ひぃん……カツアゲされた上に通信機器まで持っていくとか、悪魔ですか……親の顔が見てみたいですっ!」
そう言って泣きながら通信機をメルトに差し出すBB。
そんな様子を見ながら、キアラは頬に手を当てて困ったような顔をしながら、
「……あの、私は何をすれば……?」
「……キアラさんは、大人しくしてるのならメルトについてって。外面は聖人だし、最悪メルトなら対応できるでしょ?」
「もうっ! なんでメルトと一緒にされなくてはいけないのですか! そろそろいじけますよ!」
「えぇ……もう面倒だからBBが預かってよ。どうすればいいのこれは」
「センパイが雑な扱いをするからそうなるんじゃないですか……この人、素直に言っても普段の行いで誤解されるような人ですし。優しくしてあげてください。これで中身は子供です」
「こ、子供ではありません! 失礼なことを言わないでください!」
「はいはい。そうですね~。じゃあ混ぜてもらえなかったからってアビゲイルさんの役目を奪って夜の殺生院とか突然やり出さないでください。もう過ぎたことですし良いですけど。で、キアラさんはどうしたいんですか~。私と来るか、メルトと行くか。あ、マスターはダメですよ。メルト以上に苦手なのと会うことになると思うので」
「……なら仕方ありません。BBで我慢するといたしましょう……」
「すっごい引っ掛かる言い方ですけど、まぁいいです。じゃあセンパイ。また後で会いましょうね。連絡はノッブのでお願いします」
「はいは~い」
そう言って、三組はそれぞれの方向に向かうのだった。
相性とか完全に無視して蹴り砕いていくメルトパネェっす。スカスカで強化されたスーパークイックメルトの蹴りを浴びて座に帰るのです……